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雨に打たれ、走りながら




昨日の夜のこと、

さっきの家の様子、


が頭の中をぐるぐると巡る











神ちゃんが自分の意思で出てったとしたら


何となく、自分の家に帰ろうとしたんちゃうかって、


勘やけど思って







神ちゃんの家の方へと足を進める











ほんなら、いつの日か、
一緒に曲を考えた公園が見えてきた。










……もしかして。わんちゃん。











自惚れやけど、俺との思い出の場所はここやから、
少しの可能性を信じて公園をつっきれば、



ドーム型の遊具の中に、人影が見えた。












「神ちゃん!!」












暗がりで顔なんて見えへんかったけど

絶対神ちゃんやと思った。






名前を大声で呼びながら慌てて駆け寄る。












「神ちゃん!!…………やっぱり、、」










「…………し、げっ、」













びしょ濡れの彼は


唇真っ青やし、ブルブル震えとって



それが発作なのか寒さなのかはわからんけど

とにかくあかんことはわかって。






「うん、しげやで、」







″きたよ″って声をかければ






ふっ、と俺の目を見た後に
ボロボロと涙をこぼし始めた。












「顔真っ青やんけ、、」









「……しげ、ごめんっ、ごめんっ、、」








「んーん。神ちゃん無事でよかった。」








「……おぅち、かえるからっ、」









「うん、一緒に帰ろう」










「ちゃう、くて、じぶんの、いえに、
けほっ、けほっ、こほっ、」









「……なにを、

ぁぁ、神ちゃん1回落ち着こ、喋らんくてええから。」











泣いとるし、震えてるし、咳してるしで

呼吸が早い神ちゃんに、




俺のパーカーを手渡して、

忙しなく上下する背中をさする











「……っ、ふぅっ、っ、ぅ、」







「無理に落ち着こうとせんでええからな」










優しく声をかけてあげれば、
素直にパーカーに顔を埋める彼











「……いい子。はよ帰ろう。
俺の家に、な?」









「……っ、あかんっ、」









「んーん、ほれ行くよ。

よっし、背中乗れるか?
俺のパーカー握っててええから」







「……っ、」







「……ゎ、なんか熱ない?絶対風邪ひいたやつやん、」











背中から伝わってくる体温は熱くて、

なおさらはよ帰らんとって焦る俺







ドーム型の遊具から1歩外に出れば、

うるさいくらいの雨やった。

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きりまる(プロフ) - うちゅう様コメントありがとうございます!楽しんで頂けたら幸いです☺︎ (2022年8月22日 15時) (レス) id: e2c0ca874d (このIDを非表示/違反報告)
うちゅう(プロフ) - tomorrowとfuturity、大好きでつい最近読み返したところだったので、続編すごく嬉しいです!ありがとうございます! (2022年8月8日 0時) (レス) @page10 id: a184c6c103 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きりまる | 作成日時:2022年7月24日 19時

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