百二十三話 ページ7
加州side(場所:本丸の縁側)
加州「・・・・ハァ、杏子。大丈夫かな?」
刀剣女士達がとある施設へと移ってから数日という時が過ぎた。佐藤は未だ捕まっていない。それほど、難航しているというのは俺でも分かった。
でも、それ以前に俺は杏子のことが気になってしょうがなかった。杏子は昔と今とでだいぶ変わった。もちろん、変わることに関しては悪いことじゃない。でも、
加州「・・・・ハァ」
「溜め息なんかついてどうしたんだ?清光」
加州「うわっ!」
「うおっ!」
後ろから突然声をかけられたことに驚いてすぐに振り向いた。
加州「あぁ、何だ。和泉守か。驚かさないでよ」
和泉守「こっちはお前の声に驚いたけどな。っで?どうしたんだよ。溜め息なんかついてさ」
加州「あっ、うん。ちょっとね。杏子のことが気になって」
和泉守「なんだ、そんなことかよ。そんなに気になるなら、電話すりゃいいだろ?携帯っての貰ってんだからよ」
加州「それができたら苦労はしてないよ」
和泉守「?なんだ、喧嘩でもしたのか?」
加州「そう言うわけじゃないよ」
和泉守「じゃあ何だよ」
加州「・・・・最近の杏子。和泉守から見てどう思う?」
和泉守「あっ?どうって言われても、なんか真面目になったというか、昔みたいな明るさがなくなったというか」
加州「だろうね」
和泉守「それがどうした?」
加州「・・・・・実はね。最近の杏子、よく無理するようになったんだ」
和泉守「無理を?」
加州「うん。ほら、昔は主に愛されようと努力してたり、誰にでも明るく接してたりしてたりとしてたでしょ?それが今は無くなって、逆に無茶しするようになったんだ。
しかもそれは菫達が来てから。別に菫達が悪いってわけではない。けど、何かしらの責任感が出て来てか、よく夜中に鍛錬してたり、なんでも一人でやり遂げようとしたり、正直、見てられないぐらい」
和泉守「・・・・」
加州「だからあの時、施設に刀剣女士達が一時的に移るって聞いたとき、最初に杏子のことが思い浮かんで、いろいろ不安になって、心配でしょうがないんだ」
和泉守「清光」
何処で間違えた?何処で杏子をあんな風に変えてしまったのだろう。お願いだから、このまま何も起きないで。これ以上、杏子に無理をさせるようなことはしないで。
そう願うことしかできない俺は、和泉守や二振り目の刀剣女士を持つみんなよりも、何もかも弱く思えてしまい、心底嫌気が差す。
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