くるみ -胡桃- (ページ20)

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光side

『……んー、……？』

隣でモゾモゾと動く気配と、うめき声で目が覚めた。

『、りょうくん…？っ、どうした？涼介？』

隣には、パニックを起こして耳を塞ぎ、全身を震わせながら泣いている涼介。

……悪い夢でも見たのかな……

寝起きで頭が回らず、とりあえず涼介を抱きしめ、背中をさすった。

涼介「うぅぅ……ひッ、いやぁっ！……ふぅっ、」

” 嫌だ ” と言いながら、涼介はぎゅっと俺にしがみついてくる。

『んー、りょうくんどうしたの？パパに聞かせて？』

涼介の手を優しく握り、話しかけてみる。

涼介「んっ、…うーうッ、て…っ、してたぁ…」

うーう……？

……あ、パトカーだ。外からサイレンが聞こえたのか。

『そっか、うーうーなってたかぁ…怖かったね、ごめんね』

小さい頃から、パトカーや救急車のサイレンを聞くとパニックを起こしていた。

最近はあまり聞こえてなかったからな……

まだ、少しだけグズグズと泣いている涼介を毛布で包み、一緒に寝転がる。

『りょうくん、もうちょっとパパと寝ようか。』

こくりと頷く涼介は、もう目がトロンとしていて

『明日はりょうくんもパパもおやすみだから、おうちで遊ぼうね』

涼介「んー、りょうくんも……ぱぁぱも、おやすみ……あそぶ…、」

『うん、あそぼうね。……おやすみ。』

少し温かい涼介を抱きしめ、目を閉じる。

明日は笑顔で過ごせますように。

fin.

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