藍沢先生の日常2

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伝えるなら今しかない。



フェローである俺が大先輩の藍沢先生にこんなこと言って言い訳ないけど……




伝えないと変わらないから……




名取「藍沢先生、全部全部自分で背負う癖なんとかしませんか？見てて心配なんです。俺は後輩ですし藍沢先生から見ればに使いものにならないかもしれませんけど……」



俺がそう言ってる間藍沢先生は無言でじっと話を聞いている。




今、何を考えているのか、なにを思っているのか、まったく読めない顔でただじっと……





名取「頼ってください。助けてっていえるのも強さなんです。たまには弱さも見せてください」






伝えたいことは全部伝えたから……




それで藍沢先生を怒らせてしまったりしたなら申し訳ないけど、それでも良かった。




ずっと思っていたことを伝えられて……





怒られる……




正直そう思っていたけど藍沢先生から発せられたのは「あぁ」と肯定ととれる返事。




藍沢「今まで弱さを見せないように必死で全部自分で完璧に仕上げようとしてきた。子供のころからずっと……助けてくれる人なんかいない……自分しかいないと思って……でも今は違う。周りにお前も、藤川たちもいる」




そう呟いた藍沢先生。



目は合わなかったけど、どこか嬉しそうな表情だった。





その後……藍沢先生に買ってきたものを渡し俺は帰宅。






次の日……



少し早めに出勤すると医局には藍沢先生の姿が。



名取「藍沢先生、体調大丈夫なんですか？」



そう聞いたら「あぁ、昨日は助かった」という藍沢先生。




見た感じ顔色も戻ってたし大丈夫そうだ。





少しすると緋山先生たちが騒ぎながら入ってきて藍沢先生の姿を見つけると駆け寄ってきた。




白石「昨日はごめん……つい言いすぎちゃって……」



藍沢「俺の方こそ悪かった」





白石先生とも無事に和解し平和に戻った中で始まった一日。



午前中ずっと昨日の俺の言葉が本当にちゃんと届いていたのか心配だったけど……





藍沢「藤川、この書類頼む」




藍沢「白石、〇〇号室の〇〇さんの検査変わってくれ」





って藍沢先生にはちゃんと俺の言葉は届いていたようで、藍沢先生は人を頼ることができるようになり、定時に帰っている姿も見かけるようになった。




冴島「なんか……藍沢先生変わりましたよね？」



藤川「そうだな〜最近ちゃんと定時に帰ってるし」



白石「フェローにも優しくなったし！」



緋山「まぁ良いことじゃない」



冴島「そうですね」





END

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