十三話 何度でも同じ言葉を ページ14
『ん…っ』
騒がしさで目を覚ますと、スモーカーの顔があり先刻のことを思い出す。
『スモちゃん最低！ロリコン中将！』
エ「A！目が覚めたんだな！」
『エース！？どうしてココに！？って、スモちゃん離してよ！』
ため息を吐くスモーカーの腕から抜けようと身を捩るが全く意味をなさない。
ス「A、家出早々、白ひげんとこのNo.2をたぶらかしたのか？」
『はぁ！？エースはそんなんじゃないよ！危ないところを助けてくれて、一緒に海を見ようって誘ってくれたの！』
エ「A…」
ス「…まさかオマエ、海賊になるつもりか？」
『それは違うよ、私は私。海軍のところにいても海賊といても私は何にもならない。それはスモちゃんが一番よくわかってくれてるでしょ？』
ス「オマエは本当に17歳か？…あぁ、だがアレくらいで気絶しちまうのはガキだな」
悪い笑みを浮かべるスモーカーに顔が熱くなるのが分かる。
ス「…そういう顔を男の前でするんじゃねぇよ。またするぞ」
『次したら嫌いになるから』
そういえばあからさまに嫌そうな顔をするスモーカー。
『スモーカー、お願い。別に死に場所を探してるわけじゃないの。ただ、目を背けてるだけじゃなくて自分の目でこの世界を見てみたい。私の生まれてきた意味を見つけたい』
ずっと、ずっと、逃げてきた。
自分からも、愛おしい存在からも、この世界からも、目を背けてきた。
でも……
『ちょっとだけ頑張ってみたくなったの』
エ「…A」
ス「…オマエはとことん狡い女だな、A」
そう小さく笑うとスモちゃんは優しく私を地面に下ろしてくれた。
スモちゃんはこんなことを言う私を無理矢理連れて帰ろうとはしない。
ス「とっとと行っちまえ！このバカ女！」
『ッ！…ありがとう…スモーカー…』
強面だし、口も悪いけど、スモちゃんは本当に優しい。
不思議だ。
貴方に出会うのは三度目だけど、貴方はいつも同じ言葉を私にくれた。
何度やり直しても変わらないでいてくれた。
それが何だかすごく嬉しくて…
ス「火拳！Aを危険な目に合わせたら即インペルダウンにぶっ込んでやるから覚悟して連れてけ！」
エ「その心配は無用だから安心してろ！」
私達はスモーカーに背を向けホテルの方へ走り出した。
ス「A」
振り返ると真剣な顔をしたスモちゃんが見える。
ス「死ぬなよ」
『…ッスモちゃんもね！』
そう笑って私はエースの背中を追いかけた。
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もえぎ(プロフ) - コメントありがとうございます！複雑なストーリーとなっていますので最終的にどうなるかはまだはっきりしていませんが、その可能性は大きいです！ (4月23日 21時) (
レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - この小説はトラファルガーローオチですか？ (4月23日 19時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
もえぎ(プロフ) - ご指摘ありがとうございます！気づかなかったので助かりました！ (2023年2月5日 12時) (レス) id: 5993720d1e (このIDを非表示/違反報告)
金成(プロフ) - お/り/ふ;らたってますよ (2023年2月5日 10時) (レス) id: 6328f81305 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ‘フラ立ってますよ！ (2023年2月5日 9時) (レス) @page1 id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もえぎ | 作成日時：2023年1月16日 0時
