Birthday ページ39
潤さんに『翔さんのお誕生日をお祝いしたいんです』と相談したのは年が明けて、仕事始めから数日後…
翔さんのお誕生日まであと20日を切った日の事だった。
どうせならサプライズでって思って、あれやこれやと頭の中で計画を練るけど、大学とかの特別な用事以外は常に二人でいるし、どれも計画倒れになりそうだった。
このままだと、サプライズ計画どころか肝心なプレゼントさえ目の前で買う事になりかねない…。
そこで潤さんに相談した。
『ん〜…俺ができるのは会議の時間調整くらいだよ？』
って眉を下げて困った様に笑った潤さんに私の都合で我儘言って申し訳ない気持ちも芽生えなかったわけでもないけど、出会って初めて…
夫婦として初めての旦那様の誕生日を素敵に過ごしたい気持ちには勝てずに…。
『大丈夫です。その間に買い物や準備済ませます。』
『うん。じゃぁ俺もできる限り協力するね？おそらくご両親失ってからまともに誕生日なんて祝ってもらってないだろうし…。』
潤さんはそう言うと少しだけ悲しみを映した目を細めて微笑んだ。
それから…
短い時間で何ができるのか考えて…。
翔さんから貰ってる生活費とお小遣いでプレゼントを買うのもどうなのか？って思って、そうすると貯めてあったバイト代で賄う事になる。
翔さんの稼ぎからしたら、すずめの涙にもならない予算でできる事と言えば手料理にちょっとしたプレゼント。
身につけてる物が全て高級な品物で、私の予算ではボタンひとつも買えないんじゃないかと頭を悩ませる。
翔さんが潤さんじゃなくて、お義兄ちゃんと来客対応をしてる時にそれとなく潤さんに聞いてみた。
悪い事してるわけじゃないのに、潤さんの耳元でコソコソと話す私の話を優しく笑いながら聞いてくれて。
潤さんは本当に大好きなお兄ちゃん。
『Aちゃんがくれる物なら何でも喜ぶよ？』
『でも…翔さん何でも高級品だし…どうしたら…？』
『あぁ、それなら物じゃなくてAちゃんがプレゼントになればいいんじゃない？頭に真っ赤なリボンつけてさ？きっとすっごい喜ぶよ？』
揶揄う様な笑みを浮かべながら言う潤さんに、ちょっとムッとして。
『あ〜…そんな顔も可愛いよ？』
って頭をグリグリと撫で回される。
ホントこの人達は私を子供扱いするんだから！
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ゆーか.Ss.Kn.Ti(プロフ) - 俺様しょーちゃん素敵でした！夢主以外は冷酷な鬼社長なのに夢主には甘々な社長のギャップがとても良かったです！ (2018年5月23日 11時) (
レス) id: 46f7e9ba0d (このIDを非表示/違反報告)
sallysally67(プロフ) - 一気に読み漁りました。んも〜溺愛ぶりがたまらないです。甘い甘い雰囲気の中で素敵な言葉が交差するので、余韻に浸ることができて夢心地。櫻井社長の気持ち良い程の溺愛に思えるのは、しおななさんの紡ぐ言葉だからこそですね。 (2018年5月18日 9時) (レス) id: 8738f1c5dc (このIDを非表示/違反報告)
なるちゃん(プロフ) - う〜ん、ここまでくるとお見事！としか言いようがない〜 めっちゃ楽しかったです (2018年5月10日 10時) (レス) id: a1fe1fb9b8 (このIDを非表示/違反報告)
wakana2145(プロフ) - また、この小説が読めて凄く嬉しいです！！溺愛翔くんに何度読んでもにやけてしまいます！ほかの作品も楽しみしています、頑張ってください！ (2018年4月25日 21時) (レス) id: 567c211a3d (このIDを非表示/違反報告)
mayu(プロフ) - 凄く嬉しいです、更新ありがとうございます。 (2018年4月9日 13時) (レス) id: 328b884698 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しおなな
| 作成日時：2015年9月25日 11時
