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Episode6 -9 ページ44

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結局コーヒー二杯分二宮さんと話しこんで、駅に戻ってきたのは十一時を過ぎたころだった。

急げば辛うじて門限に間に合うぎりぎりの時間だ。



「ありがとうございます、付き合ってくれて」

「そんな、こちらの台詞です。おかげさまで櫻井さんにも良い報告が出来そうです」



興奮冷めやらぬ、というか。

いろいろとアイデアを出し合った勢いが残っているのか私は上ずりながらそう笑いかける。



「翔ちゃんに、ね…」

「二宮さん?」

「いえ、なんでも。明日以降上手くまとまると良いですね」

「はい。早速帰りに櫻井さんに提案しながら戻ります」

「……よかったです。少しでも助けになったなら」



二宮さんは笑っていたけれど、その顔はどことなく寂し気に見えた。

街灯の影がそう映し出しただけにも見える。



「それじゃあ、また次の会議の時に会えるの楽しみにしてますね」

「はい。本当にありがとうございました」

「いいんです。Aさんの役に立てたならそれで…一緒にお茶も出来ましたし。時間、大丈夫ですか?」

「あ、すみません。もういかないと」

「そうですよね。ではまた後日」

「はい、また。おやすみなさい」

「おやすみなさい」



二宮さんはくるりと背を向けると違うホームに向かって歩き出した。

役に立ててよかったと、二宮さんは何度も言ってくれた。

選んだ映画も、タイミングも、もしかすると、本当に気分転換のために誘ってくれたのかもしれないなと私は去っていく二宮さんの背中を見送りながら思っていた。


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ペペロンチーノ(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます^ ^ Episode6-10がピリオドだけになっていま!手違いでアップされたなら、これを読んで気づいていただければ…! (2020年7月12日 21時) (レス) id: 11672b536d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:iCHiKA | 作成日時:2020年6月17日 11時

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