○ ページ12
-
伊「いや、起きろよ!!」
完全に二度寝しようとしているのを無理矢理布団を引っぺがすと、やっと瞼が開いて不機嫌そうな顔で睨んでくる。
大ちゃんはいつも明るくて温厚だけど寝起きは最悪だ。
昔ツアーで何度か一緒の部屋になったけど、まるで別人みたいだった。
大「あ〜…」
伊「大ちゃん?おはよ、朝だよ」
大「いのちゃん…」
機嫌を損ねないように優しく言うと、しばらく眉間に皺を寄せたままじぃっと俺を見つめて、それからふわっと笑った。
大「おはよう、いのちゃん」
まだ寝起きの声は掠れていて、何だかそれが妙に色っぽい。
大ちゃんは起き上がるなり俺の頭をポンポンとして、「顔、洗ってくるわ」と掠れ声で言って部屋を出ていってしまった。
伊「なに、今の…」
やっぱり変わっていないと思っていたのはただの俺の思い込みで、大ちゃんはいつの間にか立派な大人の男になっていたらしい。
だってあんなの、知らなかった。
伊「昨日言ってたこと、ホント?」
洗面所から帰ってきた大ちゃんはもういつも通りの大ちゃんで何故だかホッとした。
「朝ご飯何食べる?」と聞いてきたので「ご飯がいい」と言ったら「炊いてないから無理」と言われて、じゃあ聞くなよと思った。
大「うん。ホントだし、超本気だよ」
大ちゃんの朝食はトーストとカフェオレらしい。
俺が「米がないなら何でもいい」と言ったら俺にも同じトーストとコーヒーを淹れてくれた。
伊「俺たぶん大ちゃんのこと利用するよ?」
大「いいよ。俺もいのちゃんの傷ついた所につけ込んでるわけだし」
伊「優しさに甘えるだけ甘えて、結局大ちゃんのこと好きにならないかもよ?」
大「いいよ。それがいのちゃんの出した答えなら」
伊「そう…」
大ちゃんはトーストを頬張りながら平然と言う。
そして同じトーンで「コーヒー熱くない?」と聞いてきた。
-
239人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ちゆひあにゃん(プロフ) - ゆあさん» コメントありがとうございます…!素敵と言っていただけて嬉しいです(*^^*)このお話は大体書く内容が最初から決まっちゃってるので…短編集作りたいと思ってるので、そちらで書かせていただきますね!貴重なアイデアありがとうございます(*^^*) (2018年6月25日 0時) (レス) id: 0a49e2f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - 前作のやまちねとても素敵でした…!!よかったらですが、大ちゃんと仲良くする知念ちゃんに山田くんが怒るけど、最後は甘い2人が見て見たいです…時間があればお願いしてもよろしいでしょうか?? (2018年6月24日 14時) (レス) id: 13aa0fd7e6 (このIDを非表示/違反報告)
ちゆひあにゃん(プロフ) - 凛さん» お返事遅くなってしまい、すいません!コメントありがとうございます(*^^*)本当にノロノロ更新ですが、これからも読んでいただけたら嬉しいです! (2018年6月24日 3時) (レス) id: 0a49e2f1a8 (このIDを非表示/違反報告)
凛 - やぶありの過激な裏も是非とも見たいなと思いました!この作品大好きです!頑張ってください! (2018年5月19日 9時) (レス) id: 1ac15466af (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ちゆひあにゃん | 作成日時:2018年3月27日 21時