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指切りを終えたサラという少女がAくん大好き！と抱きついたのを羨ましそうに見つめるお頭にため息をついた俺達。
Aは嬉しそうにサラを抱き締め返している。
「Aくんと一緒にこれ食べる」
「サラ、もうすぐ夜ご飯の時間でしょう」
「サラもここで食べる！」
「皆さんに迷惑でしょう！」
「あの……皆が良ければ、端の方でサラちゃんといても良いかな？」
ぎゅうっと抱きつくサラの頭を撫でながら、Aがお頭に向かって許可を求めた。
「……Aの好きなように」
困ったような顔をしながらも許可したお頭に、再度サラが母親に許可を求めた。
「Aくん、本当にいいの？」
「サラちゃん、一緒に夜ご飯食べてこれはデザートにしようね」
「やったぁ〜！」
喜ぶサラと嬉しそうに笑うAに複雑な顔をするお頭を見て、俺達はお頭と同じことを思ったに違いない。
こうしてふとした瞬間に思い出してしまうのも、それだけ良いことも悪いこともたくさんあったからだ。
思い出が多すぎるのだ。
「サラ、いい子にするのよ？」
「はぁーい」
「Aくんは何が食べたい？」
「そうだなぁ、サラちゃんは何が好き？」
「オムライス！」
「いいね、オムライスください」
「すぐに作るわね」
「仕上げはAくんにやってもらうから！」
「はいはい」
仕上げ？と首を傾げるAにソースでお絵描きをねだるサラに納得したように頷くと、二人は出来上がるまで手遊びを始めた。
そんな二人を優しい顔で眺めながらお頭は大人しく酒を飲んでいたし、俺達もいつもよりは静かに騒ぎながらその様子を見守ったのだった。
「ありがとう、助かった」
「いえ、こちらこそ楽しい時間をありがとうございました」
はしゃぎ疲れてAの膝を枕に眠るサラを抱き上げた店主が礼を言った。
「ここはログが溜まるのに時間がかかる。よかったらまたサラと遊んでやってくれないか？」
「喜んで」
「早い時間から大勢で押し掛けて悪かったな、また来るよ」
夫婦に見送られて店を出ると、Aは宿に行くと言うので並んで歩き出した。
「サラちゃん、可愛かったなぁ」
「ずいぶん懐かれたな」
「ね、流石にプロポーズまでされるとは思ってなかったけど」
クスクスと思い出し笑いをするAは楽しそうに見えたが、瞳は何処か遠くを見つめていて寂しそうだった。
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ちょこ(プロフ) - kaito11さん» ありがとうございます！引き続き続編もよろしくお願い致します！ (5月6日 22時) (
レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
kaito11 - この作品大好きです！これからも更新楽しみにしています！ (4月28日 18時) (レス) @page50 id: a5ae7a5cae (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - NATSUさん» いつもありがとうございます！ (2023年4月15日 17時) (レス) id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
NATSU(プロフ) - 続きがとても楽しみです。 (2023年4月14日 22時) (レス) @page45 id: 01b4412dd0 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ(プロフ) - 白雪さん» 初めまして、大好きと言って頂けて本当に嬉しいです。更新の励みになりました！ (2023年2月27日 21時) (レス) @page28 id: b37865d1d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ちょこ | 作成日時：2022年12月18日 19時
