待ってたよ ページ31
土曜日は平日よりも授業が終わるのが早い。そわそわしながら作りすぎたご飯を一瞥して、ツイッターを見てラインを返しての繰り返しだ。
ユニに今の一連の流れを伝えると、「とりあえず頑張れ」と返信が来た。彼女らしい。
ガチャ、
その音が聞こえた瞬間心臓は跳ね上がり、何故か玄関先まで走って行ってしまった。
スーツ姿はやはり見慣れない。かわいいグクと言うよりは、カッコいいグクだからタジタジになってしまう。
勢いで飛び出してきたはいいものの、グクの気持ちがどうとか全くわからないためどうすれば良いのかわからなくなってしまった。
「……おかえり、」
「ただいま、です」
少しの時間硬直して、グクは目を逸らしたあと、もう一度視線を戻して口を開いた。
「Aヌナ、抱きしめていいですか?」
「っ、うん!」
抱き締めると言われたのに、我慢できなくて抱きついてしまった私を優しく受け止めて、ジョングクのあたたかい手のひらがそっと背を撫でた。
思い切り触れることができて、グクがうちに帰ってきてくれて、本当に本当に嬉しかった。
「あのね、ご飯作ったの。あと、バナナキックもコーラもあるよ! それとね、」
「ヌナ待って、可愛すぎますから」
「グク早くこないかなって思ってたら、作りすぎじゃったの。たくさん食べて」
「……はい、」
ぎゅうっとまた強く抱きしめられて、背に添えられていた手の指にもぐっと力が入れられて、心臓を握られたような気分になった。
すり、とやわい髪が首元に触れて少しこそばかったけれど、その全てが愛おしいと思うくらいに私はグクに落ちていた。
「話をしよう」
「はい」
「私たち、色々言葉が足りなすぎたんだよ」
ご飯を食べてお風呂に入って、それから2人で話をしようということになった。
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うに - めっちゃ好きです…このお話に出会えてよかった( ; ; ) (2022年10月14日 19時) (レス) @page44 id: 7083a913c1 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - 狐兄弟 凌さん» 本当ジョングクの黒髪is正義ですよね……何色でも神ですけど……() 私も一応グクより年下やんですが、どうしてもヌナと呼ばれたくて笑 コメントありがとうございます! (2019年11月1日 20時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
狐兄弟 凌 - 確かに黒髪好きですかっこいい!! あの困り顔で首傾げられると死にます可愛すぎて この話も私は中学生だけどヌナ目線で面白かったです!それにグクオッパ呼び嫌いやしー泣 (2019年11月1日 20時) (レス) id: 7d3711d128 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - kokoboboさん» 弟の方まで( ; ; )! ありがとうございます! ジョングク氏は人見知りな分心を許したらどっぷりだろうなと思っていて、それが自然と滲み出ているんだと思います()書くのが楽しかったので、きっとまた何かしら書くと思いますのでよろしくお願いします! (2019年10月20日 14時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
kokobobo(プロフ) - 前回の弟レンタルの話もとても自分の好みで、今回の作品も本当に自分の好み刺さってて神かと思いました!ドロ甘系大好きなのでこれからも機会があったら描いていただきたいです応援してます! (2019年10月20日 14時) (レス) id: 4b3068ef63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちよ | 作成日時:2019年8月25日 20時