うるさい時計の針 ページ10
「っう……頭いた……」
若い頃はいくら飲んでも二日酔いになんてならなかったのに、と思いながら身を起こした。
昨晩テーブルに並んだ瓶の数はもう忘れたが、うつらうつらとした中でホソクさんとジミンが送ってくれたことは覚えている。
今日は会社が休みだから、もっと、
……ん?
「やば! 時間! グク!」
ゴロゴロしていた中で飛び起きて時計を確認すると、思っていたよりも早起きだったようだ。
一気に深く眠ったのだろうか。確かに夢は見ていない気がする。や、覚えてないだけかもしれないが。
この時間ならそこそこ完成させられる!
と意気込んで起き、ヘアアイロンを温める間に歯を磨いたり顔を洗ったりした。
4ヶ月ぶりのグクだ。
ヌナ、と幼い笑顔で私を呼ぶ彼のことを想像すると、ニヤニヤしてしまった。
おなじみになった待ち合わせの公園に着いた時、いつも通り10分前に到着して息を吐いた。
グクはきっと時間通りに来るだろう。
──カチ、カチ
5分、10分
グクが、来ない。
嫌な汗が出てきた。
連絡先は交換してはいけない決まりだし、彼が住んでいるところももちろん知らない。ドクドクと心臓が嫌な音を立てた。
来るとか、来ないとか、そんなんじゃなくて。
グクに何かあったらどうしよう。
時間が経てば経つほど怖くなって、不安が止まらなくて。腕時計の秒針の音がどんどん大きく聞こえてくる。
「ヌナ!」
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ちよ(プロフ) - ゆりかごさん» 更新や新作頑張っていきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします……!ありがとうございます! (2019年8月25日 17時) (レス) id: 5b52149a5f (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - nyarさん» 幸せを感じていただけたら嬉しいです! グクとの海のデートはソロの日本語訳を参照にしながら執筆いたしました! 多幸感もテーマの一つです( ˘ω˘ ) (2019年8月25日 17時) (レス) id: 5b52149a5f (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - 兎餅さん» 泣!?!? ありがとうございます! お返事遅れてしまって申し訳ないです! ありがとうございます! (2019年8月25日 17時) (レス) id: 5b52149a5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆりかご - もうすごく感動しました( ´;゚;∀;゚;)これからも応援するので頑張ってくださいo(*≧∀≦)ノ (2019年7月29日 14時) (レス) id: 49ff43ec91 (このIDを非表示/違反報告)
nyar(プロフ) - はじめまして!かなりハマったしかなりときめきました!最後から3ページくらいからもう幸せすぎてヤバかったwこんな素敵なお話、ありがとうございます!あなたの他の作品も今から見に行きます^_^ (2019年5月22日 23時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちよ | 作成日時:2019年4月28日 16時