同僚パクジミン ページ5
「最近楽しそうだね」
「ジミン。お疲れ」
「おつかれ」
糸目の笑顔。
ふんわりとした雰囲気で隣のデスクに腰を下ろしたのは、同期のパクジミンだ。
優しくて柔らかい雰囲気で、それの通り優しい人だった。私の家庭の事情も知っている、数少ない友人。
「今日ジヨンちゃん休み?」
「うん。インフルエンザだって」
「じゃあお昼一緒に食べようよ」
「うん、食べる」
お弁当を持ってお昼休憩に入るために、ネームプレートを【休憩】のところに貼ってから仕事室を出る。
会社の中の社員食堂に入ると、彼は食堂で定食を頼みに、私はお弁当を広げて彼を待っていた。
チキン南蛮定食を持ったジミンが座って、二人手を合わせて箸を持った。
「で? 彼氏でもできた?」
「違う違う。……ちょっとね」
「……なに。気になるんですけど」
「へへ。えっとね、レンタル弟というものにハマってまして」
どんな顔をしたらいいのかわからなくて、とりあえずご飯を頬張っていると、ジミンが箸で挟んでいたチキンをぼとりと皿の上に落とした。ちょいちょい。どうした。
「レンタル……弟……?」
「うん、そう。その子がもうほんと可愛くて」
「ちょちょちょ、大丈夫なのそれ、危なくないの?」
「大丈夫だよ、本当に本当」
心配性のジミンはその後も何度も唸っていたが、危ないと思ったらすぐに電話するようにと言われて落ち着いた。
カタン、と箸を置いて、そろそろ戻ろうという時。またジミンが口を開いた。
「でも、執着しすぎちゃダメだからね」
執着、という言葉にどきりとした。
ジミンの目と視線が絡む。
「その子はあくまで契約上の弟なんだよ」
「うん、わかってる」
くしゃっと頭を撫でると、「ならよし」とジミンが笑ってくれて、ほっと胸を撫で下ろした。
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ちよ(プロフ) - ゆりかごさん» 更新や新作頑張っていきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします……!ありがとうございます! (2019年8月25日 17時) (レス) id: 5b52149a5f (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - nyarさん» 幸せを感じていただけたら嬉しいです! グクとの海のデートはソロの日本語訳を参照にしながら執筆いたしました! 多幸感もテーマの一つです( ˘ω˘ ) (2019年8月25日 17時) (レス) id: 5b52149a5f (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - 兎餅さん» 泣!?!? ありがとうございます! お返事遅れてしまって申し訳ないです! ありがとうございます! (2019年8月25日 17時) (レス) id: 5b52149a5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆりかご - もうすごく感動しました( ´;゚;∀;゚;)これからも応援するので頑張ってくださいo(*≧∀≦)ノ (2019年7月29日 14時) (レス) id: 49ff43ec91 (このIDを非表示/違反報告)
nyar(プロフ) - はじめまして!かなりハマったしかなりときめきました!最後から3ページくらいからもう幸せすぎてヤバかったwこんな素敵なお話、ありがとうございます!あなたの他の作品も今から見に行きます^_^ (2019年5月22日 23時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちよ | 作成日時:2019年4月28日 16時