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自分への疑問 ページ16

3ヶ月過ぎた。


別段仕事が忙しいわけでもないから、暇さえあればグクのことを考えてしまう。
会いたい。

もう、最後だと決めて、一度だけでも会うことにしようか迷う。

「A、今日ご飯いかない?」
「あ、ごめんなさい、ホソクさん。私今月すごく出費が激しくて」
「おごるよご飯くらい」
「そんな、悪いですよ!」
「いいから。仕事頑張ってるねーっていう先輩からの労い」

にこーっと笑われてしまうと断れなくなる。

今度グクに会う時はめいいっぱい時間をもらって、たくさん思い出を作りたいからお金が必要なのだ。そんな中での奢りは正直助かる。

「いいんですか?」
「いいよー。どこがいい?」
「火鍋のお店とか……」
「ん、わかった、行こっか!」

前は飲み過ぎて迷惑をかけてしまったから、今日はかけないようにしなければいけない。
ジミンに「おつかれ」と声をかけて、手を振って帰る。


電車のなかで、「この店どう?」とわざわざ提案してくれるホソクさんは優しい。奢られる身だったから、彼が提案してくれたお店にして貰うようにした。

扉を開けると食欲をそそる香りに包まれて、お腹が鳴ってしまいそうだった。
案内された席に向かって、椅子を引い、て


──ぱちり、


よく見知った目に、捕らえられた。

瞬間体は固まって、普段の動きを忘れてしまう。

だめだ、私は、いつも通りにしなきゃいけない。それが決まりなのだから。


ああでも、グク。グクが、すぐそこに。


──フイッ


目を、逸らされた。

それは当然のことで、彼は契約を遵守しただけで。それなのに、こんなにも悲しい気持ちになってしまう。

く、っと手を引かれた。その温もりに、現実に引き戻される。
今度はホソクさんの視界の中に。


「ほらA、座って」
「……はい、すみません」


もうグクの視界の中にはいないのに、まだ彼のあの丸い目に囚われているよう。





ねえ私。これ、レンタルだとしても、弟だと思っている子に対する感情なの?

僕がいなくてもいいの→←僕の依頼主さん



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ちよ(プロフ) - ゆりかごさん» 更新や新作頑張っていきますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします……!ありがとうございます! (2019年8月25日 17時) (レス) id: 5b52149a5f (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - nyarさん» 幸せを感じていただけたら嬉しいです! グクとの海のデートはソロの日本語訳を参照にしながら執筆いたしました! 多幸感もテーマの一つです( ˘ω˘ ) (2019年8月25日 17時) (レス) id: 5b52149a5f (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - 兎餅さん» 泣!?!? ありがとうございます! お返事遅れてしまって申し訳ないです! ありがとうございます! (2019年8月25日 17時) (レス) id: 5b52149a5f (このIDを非表示/違反報告)
ゆりかご - もうすごく感動しました( ´;゚;∀;゚;)これからも応援するので頑張ってくださいo(*≧∀≦)ノ (2019年7月29日 14時) (レス) id: 49ff43ec91 (このIDを非表示/違反報告)
nyar(プロフ) - はじめまして!かなりハマったしかなりときめきました!最後から3ページくらいからもう幸せすぎてヤバかったwこんな素敵なお話、ありがとうございます!あなたの他の作品も今から見に行きます^_^ (2019年5月22日 23時) (レス) id: 5ee86f0a2e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちよ | 作成日時:2019年4月28日 16時

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