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距離感って難しい ページ25

担当の回数は減って、少しずつでもまたアイドルとして彼を見ることができる、はずだったのに。


「ヌナ見てください! アイラインうまくないですか?」
「すっごい綺麗に引けてるけどなんで自分に引いたの?」
「へへ、ごめんなさい。落としてくれますか?」
「落とす、けど。もう、こっちきなさい」


うまいこと仕事がバタバタしていない休憩時間に、ジョングクのかまってちゃんが発動していた。しかもあざとく甘えてくるのだから、ヌナ心がくすぐられてしまう。そんな私も私なんだけれども。

男の子がぶりっこに引っかかってしまう心理とはこういうものなのかなと初めて分かった気がする。

わざとやってるっていうのもかわいいとか言うのが理解できなかったが、私に構われたくてジョングクがそうしているのかなと思うとときめくものがある。


「いいですよヌナ。ジョングクのこと甘やかさないで」


目元だけだから細かく拭えるようにスポンジに化粧落としをつけていると、ジミンが私の手を止めた。

化粧終わりのジミンはかっこよくて、真顔でいると迫力がある。いつものふんにゃりしている雰囲気とは真逆だ。

「でもジミン、」
「ヌナは僕たちに優しすぎるんです」

そっと微笑まれてどきっとした。そのどきっとしたというのは、ときめいたとかそういうのではなくて。

私は彼らにとってよくないことをしていたのだろうか、嫌われてしまっただろうか、という不安だ。


「……うん、ごめん」


微笑んで謝ると、ジミンは一瞬目を見開いて、慌てて私の手を両手で包み込んだ。


「Aヌナのそういうところが大好きです。だから、ヌナはそのままでいて。僕はヌナの優しさに漬け込むジョングクに怒ってるだけだから」


ね、とふんわりと笑われてもう一度「うん」と呟くと、頭をポンポンとされてやっと安心した。それでも気を遣わせてしまったなと思った。

顔を上げて、グク→←隙をつかれた



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めぐみ(プロフ) - はぁ………とため息が出るほど、ちょっと目の奥が熱くなるような感覚を知るほどに素敵な作品でした、ありがとうございます(;;)みんなすごく心が優しくて、読んでいて私も優しい気持ちになりました。もし番外編など、浮かびましたらその時をまた楽しみにしています! (2022年3月15日 19時) (レス) @page43 id: 70e57b3fd4 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - 好きー (2021年8月18日 8時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - ひろさん» ありがとうございます! ラストはしりすぎたかな? とちょっと心配だったのでホッとしました( ˘ω˘ ) 続編は今のところ考えてないです( ; ; )すみません( ; ; ) 何か浮かべば番外編を書くかもなあというくらいで……コメントありがとうございました! (2019年12月19日 23時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - じゅりさん» ありがとうございます! 私自身続編系???となってましたがなんとかおさまりまして……笑 次の作品はかわいい控えめかもしれませんが、がんばります! (2019年12月19日 23時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - ラストの展開、キュンキュンしながら読ませていただきました!面白かったです!続編楽しみに待ってますね! (2019年12月19日 18時) (レス) id: 099739feed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちよ | 作成日時:2019年12月8日 16時

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