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気持ちの変化 ページ20

なごやかな現場、少しだけ変な心地、だった。

いつも通り私たちはヘアメイクをして、彼らは特典の写真撮影なのに、気持ちだけがいつもと違う。

それがどう違うのか形容することはできなくて、ただ、ジョングクの目が見れない。なぜだろう、変なところを見せたからだろうか。


「ヌナ」


シャッター音が響くスタジオで、その声がやけに大きく響いたような気がした。

髪を上げてかっこいいテイストのジョングクは、心配そうに私の顔を見た。今日初めて視線が絡む。そらしそうになったのを慌てて止めた。


「目、腫れてない」
「え?」
「よかった。昨日、えと、ちょっと……ヌナが泣いてた気がして」


昨日という単語と、泣いたという単語が一気に飛び出してきて顔に熱が集中するのを感じた。気づかれていた。みっともないところを見せてしまった。
「ごめん」と細々とした声で謝ると、「えっ」と驚かれた。


「どうして謝るんですか。僕、ヌナのお役に立てて嬉しかったですよ」
「うん、」
「もしヌナに辛いことがあったら、僕、助けに行きますから!」


腕を曲げてムキっとしたポーズをとるグクが愛しくて可愛くて、今度はときめきすぎて声が出なくなってしまった。

そんな私の心など知るはずもなく、グクはンーと唇を結んだ。少し距離のあるところで、ジンさんの笑い声が響いていた。

「リップ持ってませんか?」
「あるよ」

唐突に聞かれたそれに、1秒遅れで反応してリップを取り出した。手渡すためにリップを彼に向けると、キョトンとした後ジャングクは首を傾げる。

そしてずいっと近寄ってきて、思わず後退りしてしまった。


「塗ってくれないんですか?」
「あ、えと、塗ろうか?」
「ふふ、はい」


こんな動作、これまで何回もしてきたのに、何を今更ドキドキしているのだ。可愛らしい唇に合わせてリップを塗る指が微かに震えていた。




これはまずいって、私。

明日が怖いな→←救世主



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めぐみ(プロフ) - はぁ………とため息が出るほど、ちょっと目の奥が熱くなるような感覚を知るほどに素敵な作品でした、ありがとうございます(;;)みんなすごく心が優しくて、読んでいて私も優しい気持ちになりました。もし番外編など、浮かびましたらその時をまた楽しみにしています! (2022年3月15日 19時) (レス) @page43 id: 70e57b3fd4 (このIDを非表示/違反報告)
mii(プロフ) - 好きー (2021年8月18日 8時) (レス) id: d47eb74ff4 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - ひろさん» ありがとうございます! ラストはしりすぎたかな? とちょっと心配だったのでホッとしました( ˘ω˘ ) 続編は今のところ考えてないです( ; ; )すみません( ; ; ) 何か浮かべば番外編を書くかもなあというくらいで……コメントありがとうございました! (2019年12月19日 23時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - じゅりさん» ありがとうございます! 私自身続編系???となってましたがなんとかおさまりまして……笑 次の作品はかわいい控えめかもしれませんが、がんばります! (2019年12月19日 23時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
ひろ(プロフ) - ラストの展開、キュンキュンしながら読ませていただきました!面白かったです!続編楽しみに待ってますね! (2019年12月19日 18時) (レス) id: 099739feed (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちよ | 作成日時:2019年12月8日 16時

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