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さようなら青春 ページ34

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2次試験も終わり、合格通知も無事届いた。
結局先生は、私に言いふらす気がないと分かったのか、あれ以来なにもしてくるようなことはなかった。


「A、卒アルなんか書いてよ」
「じゃあグクも」
「ん」


卒業式の日、色々あったなあと思いながらグクのアルバムのフリースペースを開けると、女の子に無理やり書かれたであろうものがたくさん並んでいて笑ってしまった。

きっと彼は彼女らのアルバムに「卒業おめでとう」しか書かないんだろうなあ。


「それ俺が書いてって頼んだやつじゃないから」
「うん、知ってる」
「女子はAしか頼んでない」


キュポンッとマジックの蓋を外したグクを見て、私も彼の卒アルに手をかけた。なんて書こうか、書ききれないものがあるから困る。


【ゲームしたりお菓子食べたり、話を聞いてくれたりしてくれてありがとう。私が弱くて途中まで冷たくしてごめんね。グクのこと大好きだよ。これからも幼馴染でいてね】


言葉にすると照れるけれど、本当に感謝してるし申し訳ないこともあったから、素直に伝えたくてそう書いた。

グクにアルバムを渡すと、その場で読み始めるから「恥ずかしい」と言ったのに、「うん」と答えて読み続ける。


「……俺もAのこと大好きだよ。ずーっと前から」
「なに、照れるんですけど」
「しょうがないからこれからも幼馴染でいてあげる」


にっと意地悪く笑うと思っていたグクは、優しく綺麗に微笑んでそう言った。大人びた風の彼に、一瞬息を呑んだ。

グクに手渡されたアルバムを見る。「家に帰ってからにして」というグクに、私も「うん」とだけ返して読み続けた。


【泣きたくなったらいつでも呼んで。ゲームもするしお菓子もやるし、免許取ったらどこでも連れて行くから。俺Aのこと好きだしこれからも遊んでくれなきゃ嫌だから、ちゃんと誘えよ】


胸がいっぱいになりながら、彼の制服の袖をぐんと引く。


「……グク」
「うん?」
「ありがとう」
「どういたしまして」


ローファーはもう制服の一部じゃなくなるし、赤リップは背伸びじゃなくなるし、制服をきて学校に通うこともない。



私たちは、大人になっていく。

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ちよ(プロフ) - mochiさん» お返事遅れてすみません!テヒョンさんの不思議な魅力はいつまでも青く綺麗なのだろうなと思って書きました。細々とですが執筆は続けたいです( ˘ω˘ )ありがとうございました! (2021年3月31日 22時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
mochi(プロフ) - 今更ながらちよさんの小説を見つけ、読ませていただきました。私もこんな青春時代を過ごせる仲間が欲しかったなぁって思いましたし、テヒョンのかっこよさが私の心をキュンキュンさせてくれました。これからも素敵なお話書き続けて欲しいです。終わってさみしい。 (2020年11月15日 20時) (レス) id: 7aaaff3998 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - あきさん» 尊い高校生の青春の日々は大事にしたいなあとしみじみと思いますね……( ˘ω˘ ) (2019年11月3日 11時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 青春したくなりました (2019年11月2日 0時) (レス) id: 93ffcf3bfd (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - BeBeさん» わあああコメントありがとうございます( ; ; )!!! 更新バシバシがんばります!! (2019年10月30日 14時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちよ | 作成日時:2019年10月18日 23時

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