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ああ、見透かされていた ページ19

「A、海行こ」

海という単語にどきりとした。

この季節に海に行くなんて変な話だ。それでもジョングクは私の手を引いて海に行ける地下鉄に乗った。

何となくグクに見透かされているような気がする。先生のこと、テヒョンさんのこと。

高いビルの街並みから、広い川、そして建物が減っていく窓の外の景色を見ながら、私たちは何も話さなかった。ただ、お互いの手だけを握りしめて。


「あ、ここだ。降りよう」
「うん」


くっと軽く引き上げられて、駅を出て少し歩くとひらけた海が出てきた。

もちろん誰もいないし、近くをカップルが歩いているくらいだ。


波の音が耳に優しい。
グクに引かれるまま歩いて、海の見えるベンチに座った。磯の香りも、夏と違って寒々しい気がする。


「ねえA」
「ん?」
「先生とは別れたの?」


さらりと出てきた、思いもよらぬ重たい話題に、そのまま「うん」と相槌を打つように答えそうになった。


「なんで、」
なんで知ってるの、なんで何も言わなかったの、なんで、

疑問は止まらなかったし、今までのグクとの会話の中で何か言ってしまったかと思い返した。

けれど私は彼に何かを言った記憶はないし、言おうとはしたが彼の性格を考えてやめたのだから知るはずがないのに。

親しい友達だって知らない、あの学校で、私と先生のことを知る人なんて誰もいないはず、だったのに。


何も言えなくなった私に、ジョングクは優しく微笑んだ。




「知ってたよ。2人のこと」

秋の海は切ない→←瞳に映る顔と脳裏に浮かぶ顔



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ちよ(プロフ) - mochiさん» お返事遅れてすみません!テヒョンさんの不思議な魅力はいつまでも青く綺麗なのだろうなと思って書きました。細々とですが執筆は続けたいです( ˘ω˘ )ありがとうございました! (2021年3月31日 22時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
mochi(プロフ) - 今更ながらちよさんの小説を見つけ、読ませていただきました。私もこんな青春時代を過ごせる仲間が欲しかったなぁって思いましたし、テヒョンのかっこよさが私の心をキュンキュンさせてくれました。これからも素敵なお話書き続けて欲しいです。終わってさみしい。 (2020年11月15日 20時) (レス) id: 7aaaff3998 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - あきさん» 尊い高校生の青春の日々は大事にしたいなあとしみじみと思いますね……( ˘ω˘ ) (2019年11月3日 11時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 青春したくなりました (2019年11月2日 0時) (レス) id: 93ffcf3bfd (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - BeBeさん» わあああコメントありがとうございます( ; ; )!!! 更新バシバシがんばります!! (2019年10月30日 14時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ちよ | 作成日時:2019年10月18日 23時

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