ココアよりも甘い ページ15
すぐ近くの公園だったから、バイクを押して行くことにして、着いてからベンチに2人並んで座った。
ひやりとした木が軋んで、冷たい風が耳元でささやいた。
「何があったの? ヒョンが知ってて俺が知らないの、なんか嫌だから話してよ」
再び手を握ったまま、今日あった出来事を話した。だいぶ落ち着いて話すことはできたけれど、やはり何度思い出しても気持ち悪いなと思う。
これからもう先生のことを信じることも、思うことも、ましてや縋ることもない。
「もう好きになることは絶対にないんです」
「うん、それは俺が許さない」
「え? それってどういう、」
しまった聞きすぎた、と思って言葉をつまらせた時、冷えた唇が重なった。
2人の間でだけ空気があたたかくなって、一瞬きれいな瞳に自分が映ったと思えば、先ほどより温度の高い唇が再び重なる。
ちゅ、と小さくリップ音が鳴って、あまりの甘さに握る手の力を強くしてしまった。
「ん、」
「なんか、甘い」
舌を出したテヒョンさんの妖艶なことと言ったら、言葉で表現しようがなかった。
ぼーっとする思考で「ココアいただいたので」と呟くと、「ああ、それ」と微笑んでまたキスをされる。私の唇なんかより、テヒョンさんのキスの方がずっとずっと甘い。
「テヒョンさん……?」
何だろう、いつもより少し、彼に余裕がない気がする。
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ちよ(プロフ) - mochiさん» お返事遅れてすみません!テヒョンさんの不思議な魅力はいつまでも青く綺麗なのだろうなと思って書きました。細々とですが執筆は続けたいです( ˘ω˘ )ありがとうございました! (2021年3月31日 22時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
mochi(プロフ) - 今更ながらちよさんの小説を見つけ、読ませていただきました。私もこんな青春時代を過ごせる仲間が欲しかったなぁって思いましたし、テヒョンのかっこよさが私の心をキュンキュンさせてくれました。これからも素敵なお話書き続けて欲しいです。終わってさみしい。 (2020年11月15日 20時) (レス) id: 7aaaff3998 (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - あきさん» 尊い高校生の青春の日々は大事にしたいなあとしみじみと思いますね……( ˘ω˘ ) (2019年11月3日 11時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 青春したくなりました (2019年11月2日 0時) (レス) id: 93ffcf3bfd (このIDを非表示/違反報告)
ちよ(プロフ) - BeBeさん» わあああコメントありがとうございます( ; ; )!!! 更新バシバシがんばります!! (2019年10月30日 14時) (レス) id: 9ab381c422 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ちよ | 作成日時:2019年10月18日 23時