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「…それで、しょっぴーはだてと幼馴染やん？やからなんかアドバイスしてくれるかなって」
照れくさそうに笑う彼の心には宮舘涼太と言う名の幼馴染しかいなくて。
その人を想い、頬を赤く染める彼は悔しいけれどとても可愛くて。
あぁ、俺は。
ーまた勝てなかったのだ、あの男に。
羨ましくて仕方なかった。
今まで全て彼に負けてきた。どうしても勝てなくて悔しくて。それでもこのお姫様だけは自分のものにしたかったのに。
想い人は俺の気持ちなんて察することなく、嬉しそうに俺の幼馴染の話をずっとしている。
悔しいけれど、涼太の話をしている康二が1番可愛くて、幸せそうで。
ズタズタに引き裂かれた心が治るはずもなくて、もう痛みしか感じないこの心が悲鳴をあげている。
「しょっぴー、どうしたん？元気ない？」
「いや、そんなことないよ」
なんて笑う俺は道化師だ。
いくら哀しいことがあっても笑い続ける道化師。
道化師は自分の身になにがあろうとも、幸せを与える存在でなければならないのだ。
だから、俺は。
優しい笑顔を見せて、好きな男の想い人の話を聞いてやるのだ。
「ありがとう。しょっぴーに相談してよかった」
なんて世界一好きな笑顔で笑うから。
ひび割れた心が軋む音が再び聞こえる。
大丈夫、大丈夫だよ。俺。だからお願い、ずっと笑ってて。
じゃないと泣きそうだった。
今までは平気だった。だけど今回は違う。彼の笑顔も涙も愛も全て独り占めしたかったのに。
結局、涼太に今回もとられてしまった。
「…んふふ、幸せやなぁ。」
涼太か康二が想いを伝えれば二人の関係は恋人同士になってしまう訳で。
もうどうしようもなくて。
幸せそうに酒を飲み続けすっかり潰れてしまった彼の寝顔を見つめながら、そっと手を伸ばす。
好きだった。本気で君が好きだった。
「…ん、だて…すき…」
「…っ」
その言葉に伸ばしていた手を引っ込め、テーブルに置いていたスマホを手にする。
「もしもし、涼太、あのさ。」
本当に自分は何をやっているのだろう。
痛む心を自分の手で握りしめて。
ーそっと、彼の幸せを願った。
彼を幸せに出来るのは自分ではなく、幼馴染であるあのロイヤルな彼なのだ。
だから俺は笑って、道化師からキューピットになる努力をした。
君が好きでした。
涼太にならやっぱり任せられるから。幸せにしてくれるから。
どうか、幸せになってくれ、と祈りを込めて。
俺はまた笑う。
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Chia(プロフ) - さおりんさん» コメントありがとうございます！fkさんのリアコ感が大好きなので、そう言っていただけるの本当に嬉しいです〜！ありがとうございます！ (2020年4月16日 21時) (
レス) id: 5566412594 (このIDを非表示/違反報告)
さおりん(プロフ) - 素敵な話しにいつもキュンキュンしながら読んでます。Chiaさんの書くfkさんがカッコよすぎる....fkkjじゃなくても+fkでもいい味リアコ感が増し増しになるのがすごい出てます。これからも更新頑張ってください (2020年4月15日 8時) (レス) id: 08e681b0ae (このIDを非表示/違反報告)
Chia(プロフ) - のんちゃん丸さん» コメントありがとうございます。そう言っていただけるなんてとても光栄です...！ありがとうございます。これからもよろしくお願いします！ (2020年3月19日 8時) (レス) id: 5566412594 (このIDを非表示/違反報告)
のんちゃん丸(プロフ) - 今日はじめて読ませていただいたんですけど、1話目ばり泣きました！！もう、すんごい感情が伝わってくる感じで、他のもとても面白いです！移行後も更新は大変だと思いますが、頑張ってください！楽しみにしてます！！ (2020年3月19日 1時) (レス) id: e4d4a2e8f2 (このIDを非表示/違反報告)
Chia(プロフ) - ゆきんこさん» コメントありがとうございます！！嬉しいです。楽しみにして下さってるだなんて光栄です...！これからもよろしくお願いします！ (2020年3月16日 20時) (レス) id: 5566412594 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Chia | 作成日時：2020年1月9日 18時
