59話 太陽神の加護 ページ18
次々と轟く爆発音の方へ向かいながら、廊下を駆け抜ける。
シアンが飛び出していった直後に、ひとまず部室に残っていたメンバー全員で向かっている。
何故か先頭を走っている俺だが
爆発音
現在居ないメンバーの安否
突如として居なくなるクルミへの注意etc…
考える事が多すぎて、正直言うと頭がパンクしそう。
音に釣られるようにただひたすらに走っている。
現場に辿り着けば、そこは戦場。
変身して闘っているシアン
音信不通だったリン先輩
リン先輩の背に隠れるように立っている青ざめた顔をしたラビ
僅かに残った廊下の壁と妖力で守られているヨミ先輩
寄り添うように横たわっているハクヤ先輩と少女
目に入った情報はこんなん。後者3人は瞼を閉じて気絶している。
カオスだ……カオス過ぎる……
奥の方には倒れている表の奴らと、そいつらを介抱している他の表メンバー。
待て、こっちと同じで表全員来てないか？詳しく人数やら人相を把握してないから定かではないが。
なんともめんどうな事になっていると思っていると
シアンと戦っている奴が大規模な技を出そうとするような動きを見せた。
こちらはまだ変身出来ていないメンバーも多く、今すぐに変身しても間に合わない。
食らえばひとたまりもないはずだ。
変身する構えで駆けだそうとするクルミを左手で抱き寄せ、右手の平を前に向ける。
「みんなもうちょい俺に寄って！！テラ！行くよ！！！」
「あぁ……！」
空中から姿を現したテラは身体全体を光らせ、廊下全体に光の粒子を散らす。
「太陽神よ、我らに加護を！！」
俺がそう叫ぶと、粒子達は一際強く輝き、金色のベールが生まれる。
技が放たれる直前で、ギリギリ少し離れた距離にいるシアンにまでベールが届く。
放たれた光線のようなものは全てベールに吸収された。
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作者名：YSP裏クラブ一同 x他2人 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2022年8月17日 18時
