千葉ガールとシティボーイ(緑)

裕ちゃん ページ16

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「ごめんね…迷惑かけて」

『そんな事ない』

「帰んなきゃ」


















出せるだけの笑顔で言うと、


















『今日はもうほんまに俺んち来たら？
…しんどいだけやろ1人でおっても』














なんてよそ見をしながら言う。
















「裕ちゃん…変わんないね」
『なにが』








そういうとこ。と呟いて裕ちゃんが付けてくれたマフラーに顔を埋めた。


















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裕ちゃんちにあがると、付き合ってた頃とあんまり部屋が変わってなくて、ちょっとドキドキ。

















『座っとき』

















裕ちゃんって、不器用な手つきながらにおもてなししてくれるんだよね。


















コンビニで私の好きなお酒と2人で食べれるツマミを買ったんだけど、それを入れるお皿がなかなか見つからないみたいで。
















『ちっちゃい皿しかないから…』
「大丈夫だよ、これに分けよ？」


『あっ、…待って危ないから俺とるわ』
「取れるよ(笑)」
『いやでも』













って気を遣いあった2人の手が同じタイミングでお皿を取ろうとして、トン、と一瞬当たった。



















「『ごめんっ』」



















『…』

「…」



















なんかちょっと沈黙。



















『えっと…』















裕ちゃんが口元を隠して、またよそ見をして、
そのあと首の後ろを触る。


















『…よかったやん、…いや良くないけどさ、アユちゃんと縁切るチャンスかも』
















急に振られたアユの話題。

















『あの子と居っても、得られるものより損する物のが多いんかもしらんし』



















裕ちゃんなりに励ましてくれてるんだよね







ありがとう、裕ちゃん。

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