桜色の薔薇は永遠に【紫×緑】 (ページ9)

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「大人の都合って何ー？」
紫「大人の都合は大人の都合や。
今は何も出来ひん。あと、そやな。
1、2年は最低でも待たなあかん。」
「なんで？」
紫「そこが大人の都合やの。」
「えー。」

クラスからブーイング。

紫「大人の都合大人の都合言うて、
俺の勝手なのは分かってんねん。
それで相手が傷ついてるのも分かってる。
だから2年経ったらその分全部取り返す。
あと2年の辛抱や。やから、」

俺が見据えるのは、真っ直ぐ神山。
お前だけや。

紫「それまで待ってて欲しい。
勝手なのは分かってる。
それでも俺は待ってて欲しいんや。」

ヒュー、と誰かが口笛を吹くと、
クラス中がはやし立てるように拍手する。

紫「な？ゲイや言うたって普通やろ？
別に恋愛対象が誰とか、自分の性別とか、
ほんま関係ないねん。
性別っちゅう概念がまず
ズレてんのかも知らんな、この世の中には。
年上年下男女子供大人とか、マジで関係ない。
人のことを好きになるのは立派なことや。
それだけで十分、自分を誇るのに値する。」

俺はクラスに微笑んだ。っちゅうか、
自然と笑みが零れた。

紫「恋する自分を誇りなさい。」

ちょうどチャイムが鳴った。
ナイスタイミング。

紫「ほい号令ー。」

心なしか、みんなの号令が
いつもよりちゃんとしてた。