桜色の薔薇は永遠に【紫×緑】 (ページ33)

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青

青「望体冷えてるやろ？
シャワー浴びといで。」
桃「嫌！」

望のために着替えを持って来ようと
ソファーを離れた瞬間手首をきつく握られる。

桃「離れんといてよ。」

若干怒ったように言う望。
何がそんなに不安なん？知りたい。

青「でも風邪ひくから、
分かった、一緒に入ろ。それならええ？」
桃「うん。」

やらしいことはないで。
望がこんな状態の時に
そんなことばっか考えるほどあほちゃうねん。

着替えだのタオルだの取りに回る時でさえ
望は俺の腕を握って離さなかった。

桃「俺な？」

湯船に二人、脚の間に望を座らせて。
狭いけどこれも幸せ。
浸かっていると、唐突に望が話し始めた。

桃「死んできたの。」

役でな。

青「うん。」
桃「でも俺は生きてるやろ？」
青「せやな、生きてる。」
桃「ほんまに生きてんのかなって、
不安になった。」
青「そっか。」

左手で望を引き寄せ、右手は望の髪に。

青「望は生きとるよ。」
桃「知ってるよ。俺な、疲れてん。
だから、今日はめっちゃ甘えんねん。
重くって面倒くさいくらい流星に甘える。」

急な甘える宣言やな。

青「それなら俺は
気持ち悪いくらい甘やかす。」
桃「うん。」
青「...望？」
桃「ん～......。」
青「ここで寝たらあかんで、
のぼせてまうやろ？」
桃「ほな起こしてー...。」

あ、前言撤回しよかな。
誘い文句にしか聞こえへん。

青「望さん、誘ってます？」
桃「ううん、んふふ～。誘ってへーん。」
青「ほんま？」
桃「ほんまやもん。」
青「もう耳真っ赤やん。上がろ。」
桃「んーーー。」
青「ほーら。」

しゃーないから望を姫抱きして
湯船からあがる。この時点で俺は悟った。
望、ほんまに面倒くさいくらい
何から何まで甘えるつもりや。

くっそ～、疲れるな、多分。

桃「頭クラクラする。」
青「やから言うたやん。」

可愛いので全く文句ないけど。それに、
望が不安を抱えた今、
選んだのは他の誰でもない俺やったから。
これが恋愛感情やなくて
甘えの対象としての依存やってことくらい
分かってんねん。
それでも、俺のとこ来てくれた。

望は俺がおらんと生きて行かれへん。
それだけでもええねん。今は、まだ。