桜色の薔薇は永遠に【紫×緑】 (ページ12)

今日:4 hit、昨日:7 hit、合計:72,971 hit

2107 ページ12

緑

紫「ただいまー。」

玄関の方から世界一大好きな声。

緑「お帰りー。」

だからと言って、
照れ隠し壊滅的に下手なツンデレの俺は
恋人らしくお出迎えも恥ずかしくて出来ず。

緑「お帰り。」
紫「とも！！」
緑「ぅおっ、ちょ、なん、どうした？」

帰って来て早々、ん～とか言って
俺をギューッと抱きしめる崇裕。
甘々かよ。顔あっちぃ...。

紫「むっちゃともの話したら
ともに会いたくなって、」
緑「ん、うん。」
紫「だから飛んで帰って来たっ。」

せやな、いつもより帰り早かったもんな。
会いたくなってって、
今朝普通に会ったやないか。

緑「ん、分かったから。ちょ、離して。」

首にかかる息がくすぐったくて、
意識してまうし。

案外素直に離れてくれたと思ったら、
距離詰めてくるからその頬を
両手で挟んで阻止。

緑「あかん、うがいしてきて。」
紫「はーい！」

ほんま元気やなぁ。10も年上なのに。
なんなんやろあの若々しさ。

一瞬洗面所に消えたと思ったら
秒で帰ってきた。

緑「ちゃんとした？」
紫「とも。」
緑「んっ......、」

合わさった唇を、
何度も角度を変えて深くしていく。
ってか、されてく。
唾液が混ざり合ってく水音と崇裕の吐息だけが
部屋に聞こえる。
思考が溶けてくる......。

ゆっくり離れて、
崇裕は優しく微笑むと俺の頭を撫でると
なんもせんと荷物を持って部屋に戻ってく。

え、は？は？
スイッチ入れといてそれはなくね？

その背中を追いかけて服の裾を掴む。

紫「...とも？」

ほんま、こーゆー時の俺ってどうかしてる。
その服の中に手を入れて、
素肌ごと後ろから抱きしめた。

紫「ほんま、」

崇裕は俺の腕を解くとこっちを振り向いて、
俺は軽々と姫抱きされた。

紫「知らんで？」
緑「知ってるもん...。」
紫「......あーもう！ほんま知らん！！」

って言いながらも、
優しく下ろしてくれるところ
崇裕らしくて好き。

噛みつくようにもっと深く、
それに求めるように応えて
俺らの夜は始まる。