本気ではら .ましてやる。【鬼滅の刃】

我妻善逸の本気 ページ3

にゃー

鈴の音が揺れて猫の声が誘われた

縁側で久しぶりにゆっくりと過ごす夫婦の時間

そんな時間を御構い無しに荒らしてくるのは

この家の飼い猫の三毛さんである

我妻「ちょっと！俺の場所なんだけど！？」

「にー」

我妻「いいからどけって！！」

月見をしながらとっておきの団子を頬張る

なんともない贅沢な時間が善逸は好きだった

ついさっき帰ってきたばっかりは

泣き叫んで奥さんにしがみついていたというのに

こんなにゆったりした気持ちになれるのは

奥さんの涼しい風鈴のような音のおかげだ

すっかり伸びた髪を揺らし

三毛猫と奥さんの膝を争う善逸の姿はなんともおかしくて

思わず笑みの声が漏れてしまう

我妻「Aからもなんかいってよぉぉぉ！」

『か、あ…かわ、いい。』

我妻「えっ…俺、三毛猫に負けた…？」

膝の上で丸くなった猫を撫でながら

可愛いと言う奥さんは色っぽい

いつもは柔らかくて癖がある髪は

風呂上がりからかぺたんとしていて

真っ白な肌は赤みがさしている

つい先日のキスマークがまだ消えていなくて

ちらちらと服から覗くものだから

思わずゴクリと喉を鳴らしてしまった

我妻「俺、君の旦那さんだよ！？すっごーい疲れてるよ！！三毛猫よりも働いてるし！！」

それでも勝ち誇ったようにこちらを見据える三毛さんが気に食わないのか

善逸は駄々をこねるように奥さんに訴える

そんな善逸を好きになってしまったものだから

奥さんもつい流されて

『ぎゅー』

我妻「うわ…まじで可愛い…」

と両手を広げて待った

ポロっと本心が漏れた善逸は無視させてもらおう

その流れ○○って奥さんの胸に飛び込んだ善逸は

心地のいい脈の音を感じた

ついでに三毛さんから感じた不満げな音も。

我妻「今日さー…任務で妊娠している人とあったんだけど」

『？』

我妻「静かに耳をすますと小さな音が聞こえたんだ」

それがすごく心地のいい音でさ…

と奥さんのハグを堪能しながら

とろっとろに甘い声で話し始める

グリグリと幼子のように顔を埋めて話す旦那さんを

可愛いと思わずしてなんと思おうか

我妻「子供が出来たらどんな感じかな」

ぼそっと零された一言に奥さんは大きく驚いた

たしかにどんな感じだろう

気になった奥さんは一言

『…子供、ほしい？』

と、酷く甘い声でつぶやいてしまう

それを聞いて善逸はくらっと理性が崩されて

我妻「うん、ほしい。絶対孕ます」

と獅子の目をして彼女に宣言した

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