活動の始まり ページ1
徳川幕府の統治下にあった日本の、天人達の襲来によっての崩壊は最早留まるところを知らなかった。
攘夷派の運動は日に日に野炎の如く広まり、格言う彼女もその1人だった。
「きゃあああ!」
スーパーの中に女の悲鳴が響いた。
客達が驚いて見ると、1人の男が年老いた天人の人質を盾に暴れている。
Aはそろっと男に、両手を上げて近づいた。
「何だ、お前!近づくと天人の命はねぇぞ!!」
男はAに銃口を向けてきた。
「わかりました。でもこんなの間違ってるわ。相手は年寄りですよ?」
「うるせえ!俺がそうしたいと思ったんだよ!かんけーねーだろ!!」
Aは隙だらけの男の背後から客の女が一升瓶を振りかざして近づくのを確認した。
直にバリンと瓶が割れる音がして男は前のめりに倒れた。
こうして事件が終結した後に店のドアを打ち破って入ってきたのが真選組だった。
「こちら特別警察真選組。無駄な抵抗はやめてさっさと出てこい。」
「嫌だ沖田さんったら。もう終わりましたよ?」
先程の女が真選組の1人に笑顔で近寄った。
遠くからでも良く映える。茶髪の青年でどうやら幹部のようだ。
Aにはその青年に心当たりがあった。
”真選組には腕の立つ茶髪の青年がいる”と前に聞いたからだ。
「真選組の方と知り合いなんですか?」
「ええ。私女中やってるの。でもさっきのあなたの活躍、凄かったわ!沖田さんにお見せしたかったくらい。」
「それは気になるなぁ。」
沖田がAを見た。
「初めまして。Aです。一番隊隊長の沖田さんですね?お噂はかねがねお聞きしています。」
Aはニコりと微笑んだ。
「お会い出来て光栄です。」
沖田は社交辞令からか丁寧な言葉遣いでAと握手をした。
「堅苦しい挨拶はここまでにして……、中々いないのよね。あなたみたいな子が。みんな弱腰なのよ。天人達は優遇すべきだって言ってるのに。」
女は幕府からの御達しよ。と続ける。
Aは心の奥底では天人が大嫌いだった。
地球人を散々コケにしてきた天人が。
「勇気あるわよね。あなた、女中やらない?」
「いいじゃねぇですかい。」
沖田が賛成した。
「あなたも国に貢献できるわよ?この国の発展の手伝いをするの。」
攘夷派のAにとっては思っても見ない誘いだった。
「幕府のお役に立てるのなら。」
Aは桂達に情報を流す為と決意して女中になることを引き受けた。
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作者名:Caesar | 作成日時:2018年5月9日 21時