じゅうごわ！【雉】 ページ16
【クザン サイド】
「で？お前は何なんだ？」
『海兵でーす☆』
この場にいる全員がAちゃんを見る中、飄々とした態度で言う。
マジで度胸あるね…Aちゃんらしいけどさ。
あと、今どんな気持ち？？
なんでそのセリフを死んだ目で言えるの？？
「嘘はいい。少なくとも、アレの糸を感知出来る程の実力者なのは分かってるんだ」
『いやぁ〜…その、だから、あれですよ………ほら。あれ！！』
動揺しまくったAちゃんは、辺りを見渡し、ドヤ顔で指差したのは天井の片隅にある、蜘蛛の巣だった。
しかも、ドアと反対側の。
いやいやいや。
さすがに無理があるって。
もしかしなくてもAちゃんって意外とポンコツ？
『この糸をドフラミンゴが張ったやつだと思ったんです！！』
どうにかなったと信じている顔のAちゃんを見る皆んなの目には憐れみがありありと浮かんでいる。
俺もまさかここまで彼女がポンコツだとは思わなかった。
むしろこんなにポンコツなのに今までよく馴染んでたな。
「頑張って隠してたんだな…」
どんなことを隠してるのか知らないけど、ここまで頑張って隠してると見て見ぬ振りをしてあげたい。
微笑ましい。
『…うるせ』
「えっ、俺にだけ辛口」
『…はぁ』
「溜め息って…こっちがしてぇよ。思ってたよりAちゃんアホじゃない」
『は？私はずっとこれで生きてきたんですけど？？』
「…確かに前々から普通ではなかったな」
『普通じゃん』
「普通を知らないから元帥室呼び出し常習犯なんだろ」
「フッフッフッ！こんな見るからにおかしな女を平気で海軍に置いてその異様さに気づかなかったとは、随分と間抜けだなァ！」
「テメェら海軍の落ち度じゃねェか」
何も言えねぇ…
確かに昔からAちゃんはおかしかったのに、なぜか「まぁ、コイツだから仕方ない」で済ませられてた。
本当は、早々に気づけなかった俺たちの方がポンコツなのかもしれない。
『…』
「…」
『…あの……』
「何だ」
『自室に帰らせてもらっても…？』
「ならん」
『アッ、ハイ…』
この状況で自室に帰ろうとするの普通にめちゃくちゃ図太いな。
俺なら逃走してる。(常習犯)
『…』
「…」
『…』
「…」
・
・
・
・
・
『あーもーウッッッッッゼェぇぇえええ！！！！！！！』
「！？！」
「うるさっ…！！？」
『分かりましたよ！白状しますよ！！もう隠せませんし！』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 560人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カルディア(プロフ) - とてもおもしろいです！パスワード教えてください！ (12月18日 22時) (
レス) id: 4fb5b30040 (このIDを非表示/違反報告)
無礼物(プロフ) - シルさん» ありがとうございますー！！！続きの方をちまちまですけど上げていこうと思うのでこれからもよろしくしてくれると嬉しいです！！笑 (2022年11月26日 16時) (レス) id: 64341fbe5a (このIDを非表示/違反報告)
無礼物(プロフ) - わいとさん» 本当ですかー！？嬉しいです！！！沢山待たせちゃうと思いますが気長に待ってもらえると幸いです！！！ (2022年11月26日 16時) (レス) id: 64341fbe5a (このIDを非表示/違反報告)
シル - 第一シリーズ一気読みさせていただきました！とても面白くて、深夜に読んだのに笑ってしまいましたw本当に爆笑ですwww続きを見たいので、パスワードを教えていただきたいです。お願いします！🙇♀️ (2022年11月14日 6時) (レス) id: 8c175f049d (このIDを非表示/違反報告)
わいと - この小説めっちゃ主人公ちゃんがノリ良くて私の好みドストライクです！！続編のほう、楽しみに待っています！！！ (2022年10月18日 21時) (レス) id: b45b455b48 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：無礼物 x他1人 | 作成日時：2017年11月25日 0時
