好きじゃないよ、絶対 (ページ14)

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次の日学校に行くと、彼が私を連れて教室を出た。
話があると言って。
こんな話にホイホイついていく私も相当おかしいが一応川谷ちゃんに電話を繋いでいる。
暗い暗い、別校舎に連れていかれた。

［Aちゃん、LINE見てくれた？］

あの後確か既読もつけずに寝たから返信なんてしていない。
するつもりもなかった。

『ごめん、体調悪くて。』
［ふーん、で？俺とまた付き合おうか！］
『ごめん、それはできない。』

笑顔でまた付き合おうと言ってくる彼に恐怖心を抱く。
変に誤解して別れて変な噂を流した人と復縁なんてできるわけない。

［は？なんで？檜山？］
『なんで檜山くんが出てくるの。』
［檜山とまだ関係続いてんの？］

片眉を上げて壁に寄りかかる彼は面倒くさそうな顔をしていた。
格好つけてるのにどうも格好つかないのも可哀想だ。

『檜山くんとは元々何もないから、巻き込まないで。』
［うん、知ってる。］
『、は？』

私が檜山くんと何もない事を知っていて噂を流したとしたらそれはもう最低のすることだ。
そもそも浮気をしたと流す時点で最低なのだが。

［俺ね、Aちゃんが浮気してないのも知ってるよ。でも、Aちゃんが俺のこと好きじゃなかったのに付き合ったのが原因だよ。俺のせいじゃない。Aちゃんのせい。俺を寂しくさせたせい。Aちゃんに別れるって言った時さ、Aちゃんはあっさりいいよって言ったじゃん。俺寂しかったなあ〜。だから可愛い子と付き合っちゃった。なのにAちゃん、それでも気にしなくて俺のこと絶対好きじゃなかったじゃんって思ってさ。でも、今はもう好きでしょ？］

何を根拠にこの人は今は自分のことを好きになったと思っているのだろう。
相手がバカげていると自然と私は冷静になれる。

『ごめん、私付き合えない。』

拒絶はしたい時にしないといけない。
でないと絶対に後悔するから。
あの時に断らなかった私が悪いのも分かってるけど、でも彼と付き合う気はない。
その旨を伝えないといけない。