05 ページ5
安室透さん……
あの日、私が助けた男性の名前である
彼は喫茶店でアルバイトをしているらしい
更に私立探偵でもあり、あの有名な眠りの小五郎の弟子だとかなんとか
『私に恋を教えてください』
あの後、安室さんからはすごい顔された
『何いってんのコイツ』
まさにそんな感じ
でも事情を話せば快く承諾してくれて本当にいい人なんだなと思う
ただ手始めに何をすればいいのかわからないから、とりあえず連絡先交換をして友達以上恋人未満の関係性を持つこととなった
このことに関してはアシスタント達やマネージャーの剛田に話すつもりはない
「Aさんは普段何をなさっているのですか
そんなかんなで話はトントン拍子に進み、今日は安室さんと2人でショッピング
編集長は私の描いた漫画通りにやれば上手くいけると言っていた
その言葉を信じて今日は私の代表作の一巻片手に漫画の再現VTRをこの場でやってやろうというわけ
勿論、安室さんとはメールで軽い自己紹介済みではあるけれど、互いに詳しいことは知らないし今日は私達の距離を縮めることを兼ねて計画に臨む
「漫画家です」
「漫画家……?」
「はい」
「なるほど!!道理で知っている名前だと……あの有名な朝宮Aさんでしたか。最近ニュース番組で拝見させて貰いましたよ。来月は映画放映を控えているだとか」
「有難い話ですよね」
「でも、そんな方が何故…………ましてや恋愛のスペシャリストであろう貴女が恋を教えて欲しいと」
その点に関しては何も答えることができない
賞金目当てでこの業界に足入れた上に恋愛に関して無知であるなど恥ずかしい奴にもほどがある
ただ嘘をつく必要もないので真実はきちんと話した方が良さそう
「あー……いや、私の作品は確かに世間一般では人気なのかもしれないけれど、上の人から言われちゃったんです。恋に対する感情が足りないって」
「恋に対する感情?」
「はい。実際私もよく分からないんですよ。ただ、私の経験上色恋沙汰の問題とは全く無縁で、心情描写が欠けているのかなぁって」
「なるほど……」
「ただ形だけ上手く収まっていてはダメなのかもしれませんね」
ハハハと心無く笑ってみてもやはり気は重い
こんな変人に付き合ってくれる彼は仏か神か……きっとそれ以上の存在なのだろう
186人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
カリカリ梅(プロフ) - さくらさん» ふぶきチサァァン!?石油のように湧き出てきましたね!! (2019年4月1日 0時) (レス) id: cefd5e630f (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - ハァ好き………………………………………………(語彙) (2019年3月31日 23時) (レス) id: a531cb8ac0 (このIDを非表示/違反報告)
カリカリ梅(プロフ) - 颯さん» コメントありがとうございます!本当にバッサバサの夢主ちゃんですが、是非是非安室さんと仲良くやっていってほしいです!何卒これからもよろしくお願いします。 (2019年3月31日 20時) (レス) id: 19aee3f51f (このIDを非表示/違反報告)
颯(プロフ) - これは既に面白いです。淡白な夢主が安室さんを振り回してる感じめっちゃ好きです。更新頑張ってください! (2019年3月31日 20時) (レス) id: 6647a9b02a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:カリカリ梅 | 作成日時:2019年3月31日 12時