レベル25 ページ27
「朝だぞ！起きろー！」
「！？」
ルフィの声が鼓膜を刺激する。驚いて目が覚めたと同時に、夜番中に眠ってしまったことを思い出して冷や汗が流れる。自分でやるって言ったのに責任を持って成し遂げられなかった事が悔しいし申し訳無い。
「······？」
ふと、自分が寝転んでいることに気付く。横に目を反らすと、船長のお腹が視界に映った。
私はどうやら船長の膝の上で眠っていたらしい。
「お前ら仲良いんだな〜」
「ひぇ······」
寝惚けてでも何でも、船長の足を枕代わりにしただなんて蛮勇が過ぎる。起きたら絶対バラされる。何がなんでも、問答無用で。
ルフィは私の声を無視してあろうことか船長を起こそうとした。今の私の表情を見た上での行動だったとしたら悪意しか感じない。こんなに血相変えて飛び起きたのに。
「トラ男ー、朝飯だぞ！」
「······あ"ぁ？」
案の定目が覚めた船長は機嫌が悪そうだ。しかしルフィは私たちだったらすくんでしまうような船長の睨みを何とも感じていないように笑い飛ばした。
「朝からうるせェぞ、麦わら屋」
「うるさくねェよ、トラ男が静かなだけだ！」
にしし、と笑うルフィにこれ以上何を言っても自分が苛つくだけだと悟ったのか、船長は何も言わず溜め息を溢すだけだった。そして私の方を見たのでいよいよバラされると思ったのだが、船長はおはようと言っただけだった。
＊
＊
「お世話になりました！」
「······借りが出来たな」
ルフィたちと別れを告げ、目と鼻の先にある自分達の船に戻ろうとすると、船長がいつぞやのように私を俵担ぎした。
「"ROOM"」
「船長、シャンブルズする時甲板に置いてあるあの木箱と私たちを入れ替えてください」
「？」
「借りを返すんですよ」
ポーラータング号の甲板に積まれた三箱の木箱。それらは全て私がペンギンに連絡したときに用意して欲しいと頼んだものだ。船長は何か疑問に思いながらも、言われた通りに木箱と場所を入れ替えた。
「"シャンブルズ"」
「それ、助けてくれたお礼！受け取っといて！」
向こうで木箱を見つめて不思議そうにしている麦わらの皆に大声で叫んだ。
中には微々たるものだが、食料を詰め込んでいる。食べ物はどれだけあっても困らないだろう。
特にあの船では常に必要なはずだ。
「うおぉぉぉっ、すんげェェーーー！！」
遠退いていく彼らの船から、ルフィの興奮した声が耳に届いた。
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水飴(プロフ) - なつみさん» 初めまして、コメントありがとうございます〜！作者の私情の関係にもよりますが、いずれはどちらも書かたら良いなと思っておりますので、お楽しみにして頂けたらと思います！ (2022年9月16日 0時) (
レス) id: 4efe73e95e (このIDを非表示/違反報告)
なつみ - どっちもみたいです!!!! (2022年9月15日 20時) (レス) @page25 id: dfa30137f5 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - さくにょさん» コメントありがとうございます！頑張ってどちらも書けたら良いなと思っています😌 (2022年9月12日 21時) (レス) id: 6a94704c3e (このIDを非表示/違反報告)
さくにょ(プロフ) - エース、コラさん・・。どちらも気になりますね・・！ (2022年9月12日 21時) (レス) @page25 id: 075aa05b66 (このIDを非表示/違反報告)
水飴(プロフ) - グエグエさん» 初めまして、コメントありがとうございます〜！私のやる気があればいずれどちらも書くと思いますのでお楽しみに...！ゆっくりと更新頑張ります！ (2022年9月12日 11時) (レス) id: 6a94704c3e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水飴 | 作成日時：2022年8月20日 16時
