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彼女は男と反対の方向に
走った。
その速いこと速いこと。
風のように走るのだから
男は全く追いつかない。
「A! 助けてくれよ」
しかし
喋ることができず
ただただ無視して
走り続けた。
そうして
どれくらいか立ち止まると
また男の方に走ってきた。
すると
彼女は無表情で手を差し伸べる。
男は手をつかもうとしたが
影法師なので
つかむことさえできない。
「お前……人間じゃねえな。
幽霊だろ」
「……チ……ガ……」
「言葉が分からねえのか?」
「…………」
影法師はまた黙ったまま
無表情でこちらを見ていた。
さすがに怖くなった男は
自力で立ち上がり
後ろを向いて
彼女に背を向けた。
そして肩がワナワナ震える。
「もう……いいよ。
喋れねえお前なんか面白くもねえよ。
明るいお前が見たいんだ。
あの夢を叶えるって……約束したよな」
足を引きながら
男はゆっくりゆっくりと
歩いていった。
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あっすー♪ - イベントに参加したんで、評価とコメ書きました! (2017年12月12日 19時) (レス) id: 651ac96026 (このIDを非表示/違反報告)
うららk - 日本ニダさん» 読んでくださりありがとうございます。この作品の真相を知ると、納得すると思いますがあえて書かなかったんですよね! コメントしてくださり感謝してます。 (2017年10月10日 14時) (レス) id: ac66c54604 (このIDを非表示/違反報告)
日本ニダ(プロフ) - 謎がまだ多いんですが、その不思議な感じが好きです! (2017年10月9日 20時) (レス) id: e0b4a419fa (このIDを非表示/違反報告)
うららk - 完結しました。みなさん、読んでくださりありがとうございました! とてもうれしいです。順位もありがとうございました。 (2017年8月17日 12時) (レス) id: 22af359bd0 (このIDを非表示/違反報告)
うららk - 梨乃さん» ありがとうございます。こんな駄作を読んでくださる方がいるとは……。更新頑張ります。 (2017年8月16日 9時) (レス) id: 22af359bd0 (このIDを非表示/違反報告)
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