【合作】僕らに朝は来ない。

第35話　byアリス＠リア狂さん ページ35

部屋に向かう足は自然と早まった。
些細な願望が、僕を押しつぶしそうで、怖い...........


あぁ、僕の、日常が、浸食されていく。



僕たちは




日常に、戻れるのかな＿＿＿＿？

日常、平和な世界。


ここは、慣れたけど非日常、で...


そこまで考えて、僕は背筋が凍る。


「ここは日常じゃない」


僕は僕に言い聞かせるように、ぼそぼそと呟く。

そうだ、ここは、日常じゃない。




部屋にたどり着いた僕は乱雑にドアを開ける。
ガタンっと大きな音を立ててドアは閉まった。


僕は日記をめくり、新しいページを開く。
これは僕の、習慣。日常だ。


え？



＿月＿日

どうしようどうしようどうしようどうしようとうしよう
ここはにちじょうじゃないにちじょうなんかしゃない
じゃあなんてにちじょうだっておもったの
ぼくはここをにちしょうだとはみとめない

やだやだやだやだやだやだやだ
ぼくはここはにちじょうじゃない
ここはひにちじょう
なれちゃいけないにちじょうじゃないせかいなんた
なんでなんでなんでなんでなんでなんで

いやだ


誤字ばっかで、ひらがなしかない日記の1ページ。
日付すら書いていない。

でも僕は日常が壊れるという恐怖に取りつかれたままだった。
かたいベットに潜り込むと、小さくまるまり、まるで呪詛のようにつぶやく。

「ここはにちじょうじゃない」

と。

目をぎゅっとつむり、何も視界に入れないように。

手で布団を握りしめて。

ずぅっと、呟き続ける。









アァ、

いつのまにか眠ってしまったようだ。

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