【紺青の拳】探偵と怪盗の正体を知っている女子高生３（完）

第129話 ページ40

レオン・ローと中富禮次郎は水浸しになったプールエリアに倒れていた。
ヤシの木などは無残に折れ、デッキチェアが散乱していた。


レ｢う……｣


レオンが起き上がろうとすると、目の前に小さな落下傘が落ちてきた。
その根元についているのは、青く光り輝くブルーサファイア『紺青の拳』だ。


快｢返すぜ｣


頭上から声がして、レオンは顔を上げた。

そこにはAをお姫様抱っこしながら、ハングライダーの翼を広げたキッドが直立姿勢で浮いていた。


快｢そいつはオレの探してる宝石じゃなかったんでね｣


キッドはニヤリと笑い、ハングライダーを上昇させて飛び去っていった。



Aside＿＿＿

快｢なぁA。｣
A｢なに？｣
快｢腕とか足に包帯巻いてるけどさ、誰かに手当でもしてもらったのか？｣


ふと思い出したように質問された。


A｢うん、リシさんにね。リシさんは今回の事件の黒幕ではあるけど、根はお父さんに似てるみたいで正義感が強くて優しい人だったよ｣
快｢そっか……ん？ってことは肩とかもやってもらったのか！？｣


何をそんなに焦っているのか…


A｢ううん。『肩をやるのはちょっと…』って言われたから手当してもらってないよ｣
快｢え、あ、そうなのか？……ホテルに帰ったら手当するからオレの部屋来いよ｣
A｢うん わかった。あ、どうしよ…青子のお土産買ってない…｣


正確には買う暇がなかったんだけど…


快｢あ〜忘れてた。…空港で買えばいいんじゃね？｣
A｢そうだね…うんそうしよう、青子には悪いけどね…｣

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