【紺青の拳】探偵と怪盗の正体を知っている女子高生３（完）

第110話 ページ21

ワイヤーで柱に縛り付けられたリシは、体を動かしてなんとかワイヤーを解こうとした。
が、ワイヤーは全く緩まず、リシはコナンとキッドを見た


リ｢なっ、何をするんだ！僕は首謀者である二人を捕まえようとしていたんだ！｣
コ｢下手な芝居は止めるんだな。リシ・ラマナサン｣


コナンの子供っぽさからの豹変ぶりにリシは目を見開いた。


コ｢アンタが黒幕だということは、わかっている｣
リ｢クッ…｣
コ｢最初に疑問を持ったのは、現場に残されてきたキッドの予告状だ｣
キ｢警官が予告状に気づいたのは、リシ、アンタが現場に到着してすぐだったよな？｣


キッドが尋ねるとリシは目を逸らした。


コ｢そしてさっきAが、レオンさんは何処にいるのかと聞いたとき、リシさんへの疑いは決定的になった｣
リ｢！？｣


リシは驚いてコナンを見た。


コ｢レオンさんほどの自惚れの強い人が、計画達成を目前にして海外に逃げるわけがない。
きっと一番見晴らしのいい場所で見物しているはず…。
その事にリシさんが気づかないはずがない！！｣
リ｢…驚いたな。あの質問は僕を試すためだったんだな｣
コ｢全ては5年前、お父さんの事故が計画の始まりだったんだね｣


コナンはそう言うと、持っていたスマホの画面を見せた。
それは、5年前のシンガポール新聞の記事だった。

手錠をかけられた男が報道陣に囲まれている写真がある。
男の脇にいるのはシェリリン・タンだ。


コ｢『海洋学者殺し、否認の容疑者一転して罪を認める』確か…｣


新聞記事の見出しを読み上げながら振り返ると、禮次郎が｢ヒッ！｣と肩を跳ね上げた。


コ｢中富さんがシンガポールを訪れたのも、5年前だったよね｣
禮｢い、いや、俺は…｣
コ｢犯人をレオンさんが捕まえ、シェリリンさんが弁護し、有罪を認めさせた。ただの偶然だとは思えない｣


コナンの言葉に、禮次郎は｢どういうことだ？｣と眉をひそめた。


キ｢中富海運が所有するタンカーを手に入れるための罠だったのさ｣
コ｢全ては仕組まれていたんだ。そして、もう一つの罠があったことに…アンタは気がついたんだろ？｣


とリシを見る。

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