【紺青の拳】探偵と怪盗の正体を知っている女子高生

第2話 ページ3

男｢返事をする前に君が注文した品を当てて見せよう｣

男｢アイスティー、なんかじゃない。シャンパーニュ…いやワインだ。赤ではなく白。＿＿＿よく冷えたムルソー｣


ハッと女が目を見開くと同時に、ワインをトレイに載せて持ったボーイがやってきた。


ボ「《ムルソーをお持ちしました》」
女｢ど、どうしてわかったの？｣
男｢君の心を読んだのさ｣


男は女を上目遣いで、サングラスの隙間から目を覗かせる。


ボ「《あの、ワインは…》」
女｢いらないわ！｣


女は思い切り立ち上がり、戸惑うボーイの前を横切った。


男｢あぁちょっと｣
女｢なに！｣


男は立ち去ろうとする女に声をかけ、女が振り向く。


男｢答えはNoだ｣


男にそう言われた女は瞳を怒りの色に染め、ヒールを大きく鳴らしながら去っていった。

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