打ち砕く者 ページ29
みんなが部屋を出てってから30分位経った頃、コンコンコンとドアがノックされた。
「A」
ドアの向こうにはりょう君が立っていた。
『おかえり』
2人ともそれ以外言葉を発さずに静かに座り、しばし無言のまま時が過ぎた。
「『あのさ…』」
「ごめん」
『ううん、私の方がごめんなさい』
そう言って頭を下げると、りょう君が笑いだした。
いきなり笑い出すからビックリしたけど、なんで笑われてるのか分からず混乱した。
「違う、今のごめんは被ってごめんのごめん」
『あ、そうだったんだ』
普通に出てっちゃった事を謝ったんだと思ってた…なんだか馬鹿みたいな勘違いに恥ずかしくなっちゃった。
「なんか拍子抜けした」
『うん』
「でもA、ごめん。俺が悪かった」
りょう君が土下座するんじゃないかってくらい深く頭を下げたから、なんだかすごく申し訳ない。
『違うよ、私が悪かったんだよ。あんな事言って…本当に失礼な事だし』
「いや、あぁ言わせた俺が悪い。酒も入っとったし、早まった」
『私、りょう君に好きって言われてすごく嬉しかった。でも素直に喜べなかった…ごめん』
自分でもなんでこんな不器用なんだろうと思うしウザい。でも今までに何回も打ち砕こうとしたけど無理だった。
相手が駄目になるって思いが離れなくて、その人の事を大切に思えば思うほど距離を置いちゃってた。
離れたくないからそういう気持ちを抱かない様にしてたし友達に留めてた。
「A」
『はい』
「俺、Aが乗り越えられるまで待つよ」
『え…？』
「さっきも言ったけど、俺はAの事が好き。だけどAの気持ちを聞こうとか付き合いたいとかはもう思わないようにする。Aの気持ちがほぐれるまで待つから」
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ぷに♪(プロフ) - なぽりさん» 読んでいただいてありがとうございます！そう言っていただけて嬉しいです(*p_q*) (2019年4月8日 1時) (
レス) id: 8f5330da01 (このIDを非表示/違反報告)
なぽり - 最高すぎます(；▽；)(；▽；)神作品をありがとうございます!!!!!!!! (2019年4月8日 0時) (レス) id: 9d7d416135 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぷに♪ | 作成日時：2019年4月5日 23時
