【再構築】ブラック本丸に対抗するのは私/僕/俺達です。【刀剣乱舞】【募集企画】 (ページ6)

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配属 ( 乱藤四郎 ) ページ6

ひたひた……、と静かな縁側に一人の足音。ストロベリーブロンドの髪を揺らしながら歩くのは、今日ブラック本丸の所謂“対策課”に配属された『乱藤四郎』。既に本部の方で戦闘服を身に纏っている上に、共にいる猛禽類のから圧が強いのもあって、歩く姿は様になっている。話によれば同日に複数の配属が決まっているらしい。後々後続として他の者も配属されると聞いたが、真偽は不明。政府のことだから、成績が良ければ検討するのだろう。そんなことを想起しながら、流し目で障子の近くにある部屋の名称と用途を示す木札を見ていく。

彼女の身体は、身軽故に縁側に響く音自体は小さく、他の者の姿が見えないのも合わさってか、寂しささえ覚える。この本丸は小さいと言えど、仮にも課の者が複数人生活するのだ。後々個人部屋になるであろう空き室が多いのもあって、自室を見つけるのには多少時間が掛かる。

そんな時、一定間隔で歩いていた彼女の足が止まった。ふと見上げたスカイブルーの瞳に映るのは『乱藤四郎』の名札。どうやら自室に辿り着いたようだ。

「んー、っと。此処かな。ボクの部屋……だよね。名札もあるし、他の人の気配も無い……。隣は……。って、後でもいっか。挨拶は後々にしてっと。……失礼しまーす。」

こっそりと、っと言った形で開けた和障子の隙間から覗く形で部屋の内部を確認する。さらっと見るに座卓と座布団、刀掛け。そして階段箪笥と簡易的なファルコンブロックが設置されている。おそらくだが、奥に位置する押し入れに布団が仕舞われているのだろう。後々他の荷物が届けられると、本部では言われたっけ。まぁ、今でも必要最低限の物はある、問題はない。静かに部屋の内部に入り、音を抑えつつ障子を閉める。もう一度、一通り確認してから肩にいたオジロワシの『ショウ』をファルコンブロックの方に飛ばしてやる。個人部屋故に少々狭さも感じるが、飛ぶのには問題はない。静かに此方を見るショウの頭を撫でてから、座卓に置かれていたネームプレートと小さな宝石が装飾として作られているネックレスを手に取る。役員の説明によれば、このネックレス自体に意味がなくこの宝石が必要になるらしい。箪笥を確認すれば、宝石が仕舞われていた。

「大丈夫、“ボク”なら出来るから問題ないよ。」

ほぅ、と静かにつぶやいて部屋を出る。ショウも出るのに気づいたのかと此方に羽ばたいてくる。遠くに見えた他の者の後ろ姿。それを見据えて歩き出した。