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刺された釘の正体は、何とも複雑で、

きっと龍也にしか抜けないものなんだと思う。






打たれた瞬間から、頭の中が追いつかずにいた。









「ごめん……」







溢れた言葉は、本音ではあるけれど。









「母さん帰ってくるまで、出かけてくる」









ランニングシューズに履き替えて、龍也はあっという間に外へと向かってしまった。



外側から、律儀に鍵をかけて。









取り残されて抱いたのは、ただただ切ない、行き場のない思いだった。







……この気持ち、誰に相談したら良いんだろう。



きっと誰にも相談出来ない。





だって実の兄に恋し、想い合ってるだなんて、

恐ろしく常軌を逸したことに決まっているのだから。



















夕食の後、お風呂から上がった兄を部屋の前に座って待ち伏せした。









「………退かないの?」





「……退かない」





「………なら俺も、Aに話したいことあるから」

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はるか(プロフ) - 読ませていただきました。切なくて、どきどきして、胸がいっぱいになるお話でした!優しいし龍也おにいちゃんすごくすきです!素敵な作品をありがとうございましたっ (2019年7月28日 4時) (レス) id: 2fad28cd3c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:踊れる人大好き芸人 | 作成日時:2018年9月14日 20時

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