【ヤンデレ 種類 】 検索 2

リクエスト ページ1

・

ストーカー型ヤンデレ:宮侑

・



学校にいても、外にいても、家にいても、誰かといないとソワソワしてしまう。

視線を感じるのだ。

それも刺すような、ゾクリとする視線を……


それは放課後のファストフード店でも変わらないことだった。


あたりをソワソワと気にする私に友達は口を開く。



「トイレ行ってくるわ」

「えっ、」



待って、と言う間も無く席を立ちトイレに行った友達。

着いていこうとしたけどもう行っちゃったし…


……ちょっと落ち着こう。


これだけ人がいるんだ、何かあっても大丈夫…なはず。

それにこの視線は勘違いだって可能性もあるし、ただ私がビビリなだけだし、友達もすぐに戻ってくる……



「あれ、Aちゃん？」



……すぐ後ろから聞こえた、少し訛りのある言葉。

関東から転校して来た私にとってそれはまだ慣れることのないイントネーションで、パッと振り向けば同じクラスの宮くんがいた。



「あ……」



ポンと肩に乗せられた手に背筋がゾクリとする。

この人の目が、手が、声が仕草が何もかもが苦手だった。

それも転校初日から。



「ッ……やっ、」



手を振り払うように大げさに逃げる体。

友達の存在なんて頭から離れた、鞄を掴んでその場から走る。


怖い、怖い怖い怖い怖いやだやだやだやだ


頭の中はその言葉でいっぱいで、右も左も分からないまま滅茶苦茶に走った。



「……あーあ、逃げられてもうたわぁ」

「当たり前や」



彼とよく似た顔の男がそう答えたのは今の私にとってどうでもいい事で、ジッと私を刺すような視線も、私は知らない。

・→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す