8人目のバイト！？① (ページ31)

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スタジオの端の方に置かれたパイプ椅子に座って、収録の見学をした。

関ジャニ∞のメンバーさんがスタジオに入ってきてから順調に収録が始まったけど、想像してたのとは違い、スタジオの雰囲気は終始穏やかなもので、面白いことがあったら、メンバーさんだけじゃなく、スタッフさんも大笑いしてた。
気づけばその雰囲気に飲まれて、私も研修生ということを忘れ、ケラケラ笑っていた。
収録は三本の違う企画をそれぞれ一本ずつで、1日かけて収録してたけど、三本目でもメンバーさんの熱量は全然落ちてなくて。

なんか楽しかったなぁ。。
見学なのにこんなに楽しんでていいのかなぁ。。

でも、やっぱり私があの人たちの中に混じってる絵は想像できない。
てかそもそも話してる絵すら想像できない。
ジャニーさん、やっぱ色々間違えてる気がする。うん。

収録が終わって、メンバーのみなさんが楽屋へと戻っていく。
私は周りのスタッフさんに合わせて立ち上がり、礼をしながら見送った。
すると、工藤さんが近づいてきた。

「お疲れさまでした。」

工「おう、ちゃんとメモとったか？」

「もちろんです」

工「じゃあ、それを元に、色々イメトレしてろ。クロニクルにVTRでだが出演が決定した。」

「えええええ！？！？しゅつえん！？！？！？！？」

工「そうだ。お前のテレビ初出演ということで、ファンへのメッセージを放送するらしい。まあ、30秒くらいだから、それも決めとけ。」

「ええ！？ちょっと、心の準備が…で、それはいつなんですか？」

工「収録は明後日で、放送は再来週の土曜だ。あと、その放送の前に、研修生お披露目記者会見が開かれることも決まった。」

「次から次へと…」

工「記者会見の方は、おそらく来週あたりになると思うが…まあ、また詳しい日程がわかったら連絡する。とりあえず今日はもう帰れ。このままだと6時間を過ぎる。」

そう、今日はシフト外出勤ということで、バイトの時間が6時間に延長されていた。

もちろん、私のバイト扱いが変わっていることはなく…
それ以上居座ると、どうやら追加で賃金を支払わなければならないらしい。
ジャニーズ事務所がそんなに貧乏だとは思えないけど、工藤さんはいっつも時間を気にする。
まあ、無駄なことをして困らせたくもないから、急いで荷物をまとめて、テレビ局を後にした。