〈twst〉陸産まれの人魚 2 (ページ15)

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「何がいいかしら。せっかくだからかっこいい名前にしないとね」

「ぴー」

クッションに登っては転がり落ちて、を繰り返して遊んでいる幼子を横目にページをめくる。

ドラゴンの種類や特性が書いてあり少ないなりに子育ての方法なども載っていた。火竜は珍しく夫婦で子育てをするようで、かなり付きっきりらしい。

「広いケージを用意しなくちゃね、それから授業中寂しくないようにぬいぐるみと……そうだ、ご飯はどうしようかしら」

幼体は小刻みにミルクを与える必要がある。しかし休日でもない限りヴェールがそうするのは難しく、首を捻っていると思いついた。

「そうだわ、みんなに頼んでみましょう」

みんな、とは。今まで世話をしたりしてきた魔法生物たちのことである。

そうすれば部屋に1人ケージに入れておくより安心だし寂しくないはずだ、日向ぼっこもさせてやれる。断られたならそれまで、まずは頼むところから。