【名前変換オリジナル/BL】ウチの部活がヤバいんです!! (ページ11)

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｢まず、俺が言うことを聞くんや｣

真っ直ぐなユウマの視線に、私まで胸が高鳴る。

ユウマはすぅっと息を大きくすると、一気に吐き出すように話し出した。

｢リョウスケと俺はちっちゃな頃からずっと友達だったやろ？せやから、誰よりも俺がリョウスケのことを分かってて、幸せに出来るはずや。いままでみたいに俺はお前が望むものを全部やる。お前の中でのナンバーワンになりたいんや！！｣

私はユウマの意見に納得した。

ユウマとリョウスケはずっと前からの大親友だと聞いている。

一番リョウスケのことを知っていて好きでありながら、進歩しない関係にユウマは不満を抱いていたのかもしれない。

さあ、ツバサがどう出るか？

ここまで完璧な意見を述べられるとかなりキツいだろうという不安と期待に包まれる。

｢俺は……、過ごしてきたユウマとリョウスケの日々には勝てない。今年初めて会ったからな。でも、ここで俺は諦める訳にはいかない。ユウマがお前の望むものを全部くれるなら、俺は望みもしなかった最高のものをあげる。俺はそれくらいリョウスケを愛しているんだ｣

つらつらと語るツバサ。

でもそこにはしっかりとした愛情がこもっていて。

リョウスケもユウマも、ツバサの適確な意見に、はっとしたようだった。

リョウスケは拳をぎゅうっと握りしめ、覚悟を決めたようだった。

美しく綺麗な顔を険しく歪ませている。

しかしそれはふいに溶けた。

代わりにリョウスケの頬を透明な雫が伝っている。

｢俺も、今日こそは伝えようと思ってたんだ。恋人になりたくて｣

ユウマとツバサは目を合わせる。

果たしてリョウスケはどちらと恋人になりたいのか？

緊張して、いてもたっても居られないぐらいムズムズする。

リョウスケは自前のトートバッグから、カラフルな花束を取り出す。

するとその花束を、ばっさりと二つに分けた。

｢え…？｣

思わずそんな声が私とユウマとツバサから漏れ出る。

リョウスケの瞳は奥深く、しっかり決心をしてきたことを感じた。

｢俺には、選べないよ。それに……｣

リョウスケは照れくさそうにしている。

何せ二人から熱い思いを伝えられた直後なのだから。

そしてその熱い思いを伝えた男たちは、ぽかんとただそこに立っていた。