私は悪役令嬢になる。

過去のトラウマ ページ32

[先生、大丈夫？]

どう見ても、おかしい。
息は荒いし、とても苦しそう。
もしかしてこいつ、閉所恐怖症か？

[いいから外でて、風香ちゃんが起きるから。]

先生を連れ出し、川のそばに来た。
やはり具合が悪いのかも知れない。

[その現象がいつから？]

私が言い終わるとき

[気にしなくていいから]

と強く言われた。
あとから面倒なことになるな。
昔からよく相談相手として聞いていたが、こいつは忍者として失格だ。
いつ殺されるかわからないところで、恐怖があることはじさつと同等だ。
こいつは信用出来ないが、強い。
だからこそ、直してほしい。

[もう一度、聞くぞ。その症状はなんだ。]

[だから本当に大丈夫だから。]

ヤバイ、怒りが湧いてきた。
もう、敬語じゃなく怒ろう。
あとで記憶を消せばいいし。

[テメェがそれだと、この班は全滅だろうが！いい
か、テメェのせいで風香ちゃんになんか合ったらどうすんだよ。私はな、我慢して後悔すんのが、嫌なんだよ。さっさと話せ、この馬鹿野郎。]

キレながら頭突きを喰らわした。
もー最悪なんだけど。

[実は閉所恐怖症と暗所恐怖症なんだ。昔、ちょっと合ってね。]

渇いたように笑う顔はだれかに似ていた。

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