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吸血姫は眠りを知らない10 ページ11

「いいね!やろ!早くやろ!」
「おう、さっさと始めようぜ!最初はオレ様な!」

アヤトは急に真剣な表情なると、指先をなぞるようにAの鎖骨に這わせ、優しくキスを落とした。

「うひゃっ」

キスで終わるものだと思っていたAは、次に感じたぬるりという感覚に思わず驚きの声を出してしまう。どういうつもりだと、アヤトを見るとAの反応を楽しむかのように目を細めているアヤトの姿が目に入った。

すると、仕上げとばかりにアヤトが牙を覗かせ口を開いた。

「身体だけじゃない。姉さんの全部、もちろん心も...オレだけのもんになれよ」
「あっ、そっち」

可愛い方を想像していたAは突然の口説き展開に頭が追いついていなかった。
そんなAがアヤトには身を任せているように映ったらしい。

「ククッ、可愛いなぁ?」

姉の威厳もクソもないな。そう思いながら、反撃を試みる。
弟の伸びきった鼻をへし折るのも姉の仕事だよね。

「良いよ。アヤトに私の全部あげる」
「あ?」

アヤトは拍子抜けした表情になり、鎖骨に置いていた手もだらんと垂れている。ニヤニヤと笑を浮かべていた弟達も、突然の展開に目を点にしていた。

「だから......」

Aはアヤトの顎を掴み上へ向けさせると、妖艶な笑みを浮かべながらアヤトを見上げた。

「アヤトの全ても私に下さいな?」
「なっ、そそそ、んなの」
「はーい。次はボクの番ね」

アヤトの様子を見かねたライトが間を割って入ってきた。
最初は可愛い方じゃないのかと不貞腐れたAだったが、アヤトを負かした時のどもり具合はとてつもなく可愛かった。もしかしたら、弟達の新たな一面が見れるかも...!

「姉さんったらボクの事、弟だからって油断してない?」

んふっ、というどこかで聞いた事のある笑い声を零し、ライトはAの頬から首筋にかけてを唇でつーとなぞる。狂気をも含みながら弧を描いているライトの唇。そこから覗く真っ赤な舌を見ていると、まるでこれから捕食されるのではないかと錯覚してしまう。

無駄にコーデリアの相手はしてない...か。
5歳児にしてこの色気、この先歳を重ねたらどうなってしまうのだろうとAは頭を抱えたくなる。この子は子供である時間が極端に少なかった。ある程度大きくなったら、コーデリアに一人の男として扱われ始めたのだから。

せめて、私の前だけでは年相応の子供のような無邪気な笑顔を見せて欲しい。そんな想いのもと、Aはライトの額にキスを落とす。

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もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね!私逆ハー大好物なので嬉しいです!ディアラバのキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってくださいね! (2023年4月17日 21時) (レス) @page7 id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
しゅり(プロフ) - 続きが気になります!更新楽しみにしてます! (2021年2月13日 3時) (レス) id: 2d9e53b3e9 (このIDを非表示/違反報告)
*SSU* - つ・づ・き・が・た・の・し・み♪ (2020年4月28日 10時) (レス) id: b6be28c7e2 (このIDを非表示/違反報告)
まゆた - つづき楽しみにしてます! (2020年3月8日 10時) (レス) id: 6c85c6c733 (このIDを非表示/違反報告)
- わぁー! 返信ありがとうございます。応援しています! (2019年10月10日 21時) (レス) id: 090390c6c6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桜蘭 | 作成日時:2019年5月15日 19時

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