私は……【青葉城西】 (ページ16)

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6 (おまたせ) ページ16

( ＾ω＾)

A side

楽しく話しながら校門を目指していると、前の方がざわざわし出した。

何か、あったんだろうか。

その答えは簡単で。
目線を上げただけで、ざわざわの正体がわかった。

花「おい。来たぞ」

花巻先輩の声に、他の3人も、こちらを向く。
4人ともまだジャージだから、部活はまだやっているとみた。

休憩中の雑談で今の状況を少し話してしまっていたので、バスケ部のみんなは心配そうにこちらの様子をうかがっている。

『ごめん。一緒に帰るのは、また今度にしよっか』

そういうと、「うん。またね」「また明日ー」それぞれ声をかけて、帰っていく。

……さて。

『……なにか、用ですか』

話し出そうとしない先輩たちに、仕方なく話しをふる。

及「っ、何かもなにもないよ！なんで最近来ないの！？」

岩「そうだ。なぜ顔を出さない」

花「そうだよ。仕事はしてるのに、なんで顔出さないの？」

『……え？』

松「まー、仕事はしてくれてたって気づいたの今日なんだけどね」

及・岩・花「………………」

……なんとなく察した。

『で？私にどうしろと？1年の付き合いがある人より、会って2日の人を信じた人たちと話したくないんですけど』

本音を伝えると4人とも苦虫を潰したような顔になる。
いや、実際それがどんな顔かわからないけれども。

及「っ、それは、ほんっとにごめん！！！！反省してます」

『結構傷ついたんですよ。謝罪程度では戻りません』

意固地になってるかもしれないけど、譲れない。
本当に傷ついた。気づいたら泣いてた。

及「っ、じゃあ、どうしたら戻ってきてくれる！？」

花「今日あいつ、波切が仕事してなかったことがわかって、色々あってあいつ、辞めたから」

松「戻ってきてくれない？」

岩「今までのことを許せとは言わねぇ。許してもらえるなんて思ってないしな。ただ、今日わかった。俺たちには、お前が必要だ。戻ってきて、くれないか？」

……くそぅ。イケメン岩泉先輩に言われたら戻るしかないじゃんか。

それに、波切が辞めたのは、でかい。

でも、ここで簡単に折れたら、軽い人だよな。

くそぅ。

……よし。

『校門前にずっといるわけにもいかないので、一旦体育館に行きませんか』

部員全員を巻き込んでやろう。
いや、巻き込んで、ってのは、違うな。
…………だめだ。語彙力ないから思いつかない。

無言で体育館まで行く。