No.43 ページ43
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エドワードくんを制したマスタングさんは、グレイシアさんに向かって言った。
マスタング「ご存知の通り、錬金術師というのは機密事項が多いものでね。申し訳ないが、グレイシアさん、それに中尉には、席を外してもらいたい。」
グレイシア「で、でも…」
リザ「…承知いたしました。大佐。さ、行きましょう、グレイシアさん。」
グレイシアさんは心配そうに私を見たが、リザさんに連れられ、隣の部屋へ行ってしまった。
部屋には、私とマスタングさん、そしてエルリック兄弟の四人になったところで、エドワードくんが口を開いた。
エド「中尉はいてもよかったんじゃねぇの。」
マスタング「ああでも言わないと、グレイシアさんが出て行く理由がないだろう。」
エド「…なるほどな。ま、これで心置きなく話せるぜ。」
A「あ、あの…」
マスタング「なんだ?」
私はエドワードくんの後ろに立つアルフォンスさんに向かって言った。
A「アルフォンスさ……くん…。もしよければ、隣、座ってください。」
アル「ああ、ありがとう!」
そう言うとアルフォンスくんは、嬉しそうな様子で私の隣に座った。
マスタング「…それで?君はさっき何を言おうとしてたんだね。」
エド「あ?ああ…コイツ、錬成陣なしで、錬金術を使ってただろ?つまり、真理の扉を見てるわけだ。」
A「真理の…扉…?」
アル「本来なら、錬金術っていうのは、錬成陣が必要なんだ。大佐の手袋に描かれた錬成陣のようにね。その錬成陣にエネルギーを流すことで、錬金術が発動するんだ。だから、さっきみたいに錬成陣が描かれていない手袋では、大佐は炎を出すことができないんだよ。」
アルフォンスくんの説明に、なるほど…と納得していると、エドワードくんが続けて言った。
エド「だが、真理の扉を見た者は違う。錬成陣なしでも術を発動できる。お前のようにな。お前、真理の扉を見たのか?」
エドワードくんの質問に、私は目を瞑って記憶を辿った。
真理の…扉…
扉……扉……どこかで見たような…
---…
『A。等価交換だよ。
君の-----を…
いただくよ。』
A「………等価…交換…」
ポツリとそう呟くと、エドワードくんは勢いよく立ち上がった。
エド「見たのか!?真理の扉を!!!」
A「見た…」
私は確かに見た…真理の扉を…。
地下通路に続く"あの部屋"で目覚める前に…。
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るるるs - 鋼の錬金術師AFじゃなくてFAですよ。 (2022年7月27日 0時) (レス) id: 7f6b75982b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - ポケットの案内人さん» ポケットの案内人さん コメントありがとうございます!そう言っていただけて私もすごく嬉しいです(><)更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2020年8月16日 8時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
ポケットの案内人(プロフ) - 私、ハガレン大好きなんですよ!夢小説書けないのに夢主勝手に想像したり、そしたらこの小説があったのでメッチャ嬉しいです!頑張ってください! (2020年8月15日 23時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - みーこさん» みーこさん ありがとうございます!そのように言っていただけて嬉しいです!更新頑張ります(><) (2020年6月23日 10時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 面白かったです!更新頑張ってくださいね! (2020年6月23日 10時) (レス) id: 19c92306d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:菖蒲-アヤメ- | 作成日時:2020年6月12日 23時