No.37 ページ37
-----〜マスタング side〜
ﾏｽﾀﾝｸﾞ「…来たか。」
隣の部屋から微かに、話し声が聞こえる。
ｴﾄﾞ「じゃ、グレイシアさんに挨拶だけしたら、俺らは街に出るか！」
ｱﾙ「うん！」
そう言って身支度をする兄弟たちに向かって、私は言った。
ﾏｽﾀﾝｸﾞ「言っておくが、『あの少女』については極秘事項だ。隣国のスパイか…軍へのレジスタンスか…はたまた、『スカー』のように錬金術師に恨みを持つ復讐者か…。とにかく正体がハッキリしない以上、軍の上層部へは報告しない。我々だけで、行動する。わかったな？」
たとえ少女の正体が何だとしても、軍への貢献となるならば、昇格、あるいは特進につながる。
その可能性が少しでもある限り、易々と他人にもそのチャンスを与える必要はない。
己の野望のためには、なんとしても己の手柄にする。
ｴﾄﾞ「わかった。」
ｱﾙ「で、でも、彼女は悪い子じゃないと思うよ…。」
ﾏｽﾀﾝｸﾞ「だといいがな。なんにせよ、錬金術師には違いない。気をつけろ。」
それにしても、グレイシアさんたち、なかなか部屋に入ってこないな。
フュリーは一体何をやっているんだ。
ﾏｽﾀﾝｸﾞ「やれやれ、フュリー曹長はおしゃべりだな。」
-----ガチャ
苦笑しながら、部屋の扉を開けた私は、信じがたい状況を目にした。
グレイシアさんの横に、昨日の『あの少女』が立っている。
ﾏｽﾀﾝｸﾞ「………ッ…貴様…！」
私は瞬間的に、右腕を彼女の方へと伸ばし、親指と人差し指、中指を合わせた。
その動作とほぼ同時に、彼女は両腕を伸ばしてグレイシアさんの前に立ちはだかった。
まるで彼女をかばうかのように。
私と彼女以外の人間は、我々の行動に驚きで声も出せずに止まっていた。
何事かと扉から部屋を覗き込んだ中尉とエルリック兄弟もまた、驚きで固まった。
ｴﾄﾞ「お、お、おま…！！お前えええええぇええ！！！」
しばしの沈黙の後、鋼が驚きの声を上げると、皆、正気を取り戻したのか、口々に私に意見をしはじめた。
ﾌｧﾙﾏﾝ「た、大佐…！何してるんですか！？」
ﾌﾞﾚﾀﾞ「大佐！落ち着いてください！説明を！」
ﾌｭﾘｰ「ホークアイ中尉も止めてください！」
事情を知っている中尉は、フュリーの言葉には応えず、ただ黙って私の様子を窺がっていた。
私は、少女をまっすぐ見据えて、昨日と同じ質問を投げかけた。
ﾏｽﾀﾝｸﾞ「おい、貴様、何者だ。」
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るるるs - 鋼の錬金術師AFじゃなくてFAですよ。 (2022年7月27日 0時) (
レス) id: 7f6b75982b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - ポケットの案内人さん» ポケットの案内人さん コメントありがとうございます！そう言っていただけて私もすごく嬉しいです(><)更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2020年8月16日 8時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
ポケットの案内人(プロフ) - 私、ハガレン大好きなんですよ！夢小説書けないのに夢主勝手に想像したり、そしたらこの小説があったのでメッチャ嬉しいです！頑張ってください！ (2020年8月15日 23時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - みーこさん» みーこさん ありがとうございます！そのように言っていただけて嬉しいです！更新頑張ります(><) (2020年6月23日 10時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 面白かったです！更新頑張ってくださいね！ (2020年6月23日 10時) (レス) id: 19c92306d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菖蒲-アヤメ- | 作成日時：2020年6月12日 23時
