No.28 ページ28
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ﾉｯｸｽ「記憶はともかく、お前さんはまずその腕の怪我を治すんだな。」
ノックス先生は、そう言うと立ち上がって、荷物の片づけを始めた。
ﾉｯｸｽ「傷口は一応ふさいであるが、特に二、三日は開きやすいから動かさないように気をつけろ。まあ、おそらく一か月はまともに動かせないだろうがな。今はまだ麻酔が効いているから痛みはマシだと思うが、後々ひどくなってくるだろうから、グレイシアさんに飲み薬を渡しておく。痛みがひどい時は彼女に言って飲ませてもらえ。わかったか？」
A「わかりました。」
ドアノブに手をかけたノックス先生に、私はもう一度お礼を言った。
A「ノックスさん、本当にありがとうございました。」
先生は仏頂面は変わらないものの、振り返って私の目を見て返事をしてくれた。
ﾉｯｸｽ「大事にな。」
そう言うと、先生は部屋から出て行った。
私は天井を見つめなら深く息を吐いた。
-----コンコン
扉をノックする音に、私は返事をした。
A「どうぞ。」
ｸﾞﾚｲｼｱ「入るわね。」
そう言ってグレイシアさんは、片手にトレーを持って入ってきた。
グレイシアさんは、サイドテーブルにトレーを置き、先ほどノックス先生が座っていた椅子に腰かけた。
ｸﾞﾚｲｼｱ「どう？落ち着いた？」
A「あ、はい…だいぶ…」
ｸﾞﾚｲｼｱ「そっか、よかった。お腹減ってない？スープ作ったんだけど、食べる？」
グレイシアさんに言われて、自分が空腹であることに気づいた。
A「あ…食べたい…です…」
ｸﾞﾚｲｼｱ「じゃあ、体起こすわね。」
そう言って、グレイシアさんは慎重に私の体に手をまわし、ゆっくりと上体を起こしてくれた。
A「ありがとうございます。」
丁寧に起こしてもらったものの、やはり右腕を少しでも動かすと痛みを感じた。
そして、体を動かしてみて初めて気づいたが、負傷した右腕は布のようなもので何重にもきつく縛られ固定されているようだった。
グレイシアさんは、先ほどサイドテーブルに置いたトレーからスープ皿を手に取り、スプーンでスープを少しすくうと、それを私の口へと運んでくれた。
A「すごく…おいしいです…」
スープは私の疲れ切った身体によく染み渡り、ホッとさせてくれた。
ｸﾞﾚｲｼｱ「ありがとう。」
グレイシアさんはそう言って微笑んだが、その笑顔にはひどく違和感があった。
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るるるs - 鋼の錬金術師AFじゃなくてFAですよ。 (2022年7月27日 0時) (
レス) id: 7f6b75982b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - ポケットの案内人さん» ポケットの案内人さん コメントありがとうございます！そう言っていただけて私もすごく嬉しいです(><)更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2020年8月16日 8時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
ポケットの案内人(プロフ) - 私、ハガレン大好きなんですよ！夢小説書けないのに夢主勝手に想像したり、そしたらこの小説があったのでメッチャ嬉しいです！頑張ってください！ (2020年8月15日 23時) (レス) id: 4ccf657d3b (このIDを非表示/違反報告)
篠懸 菖蒲(プロフ) - みーこさん» みーこさん ありがとうございます！そのように言っていただけて嬉しいです！更新頑張ります(><) (2020年6月23日 10時) (レス) id: 21fdeed85c (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - 面白かったです！更新頑張ってくださいね！ (2020年6月23日 10時) (レス) id: 19c92306d7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：菖蒲-アヤメ- | 作成日時：2020年6月12日 23時
