一夜の過ち２【JK】

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何とか話を聞いてもらうため
次の日も、その次の日も
社長室へ足を運んだ。



しかし何度行っても
“不在”と突き返されてしまい
いつなら会えるのか予定を聞いても
いっこうに教えてくれない。



…避けられてる…。



くじけそうになる自分を
何とか奮い立たせ
会社の廊下を歩いていると



〜♪



スマホの通知音。



確認すると

…思い出したくなかった名前。



　「今夜、楽しみだなぁ♪」



そう、今日は…

元カレとの約束の日。



　『…っ。』



会社に通うことで
あまり考えないようにしていたが
ついにこの日が来てしまった。



廊下に突っ立ったまま
スマホを見つめていると



？？「だ〜れだっ！？」



急に視界が暗くなり、うしろから声がする。



…んんっ！？



聞き覚えのある声…

でも…まさか…

…ここにいるはずがない。



　『…ふんっ！』



目隠ししている手を無理やり引きはがして
すぐに振り返る。



　『…！？
　 なっ…なんでいんのっ！？』



そこにいたのは



四次元な弟、キム・テヒョン。



TH「んもぉ〜！ ダメだよ！
　 名前を当ててから振り返らないと！」



成人男性とは思えぬ可愛いふくれっ面。



　『あんた、どうやって入って…



TH「じゃ、もっかいやるから
　 今度は名前を言ってから
　 振り返ってね！」



全く話が嚙み合わない。



もう一度同じことをされ



　『…キム・テヒョン。』



渋々付き合う。



TH「うわぁ〜！ せいか〜い！
　 さすがヌナ〜！」



パチパチと軽く拍手をしながら
楽しそうな弟。



　『…で？ なんでここにいるの？』



やっと終わった茶番に
ひと安心して質問する。



TH「…ふふん…。
　 僕は今
　 ヌナの“天使様”なのだよ。」



腰に手を当てて得意げな顔。



…なんじゃそりゃ？



顔で
“意味わかりません”
と表現して反抗する。



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