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その二 ページ22

ガキン!ガキン!

「そうそう!乗せるは今みたいな感覚だから!それを忘れずに!」

現在、百鬼丸は沙世と鍛錬している。沙世の師匠から教わった『刀には力を真っ直ぐに乗せること』をするために。沙世の教えと百鬼丸の頑張りのおかげか彼の刀にも力を真っ直ぐ乗せられるようになってきた。

「大分できるようになってきたね。後は実戦で出来るように!今日はここまでにしようか!」

沙世の言葉に百鬼丸は「え〜」と言う感じの不満気な顔になった。沙世は「ダメ」と即答。

「さっき言ったでしょ?無理しない程度にって。足の具合は大丈夫なの?」

その問いに百鬼丸は足をトントンと地面に当てる。大丈夫そうだ。すると鍛錬を見ていたタケたちが興味津々で近づいてきた。

「すっげーなー…、手に仕込んであるのか。でも俺たちも良いモン持ってるぜ♪」
「良いモンって何?」

沙世の問いに子供たちは「こっちこっち!」「ついて来て!」と沙世と百鬼丸を案内する。案内された場所はある室内の隅。そこの床板を外すと床下から出てきたのはボロボロの刀数本だ。

「どうしたの?この刀」

「戦場で集めたんだ! ほら! これなんていいだろ〜」

そう言って隣にいる百鬼丸に状態の良い刀を渡す。しかし当然わからない。なので沙世に見せた。

「確かに良いね。刃毀れ一つない。」


刀を実際、使っている沙世も言う。タケは機嫌よく言った。

「これを百鬼丸の足に仕込むんだ!」
「ええ!?」

その大声に百鬼丸は耳を塞いだ。

「あ、ごめん。……でも良いの?せっかく集めたんでしょ?」
「別にいいって!なあ?」

タケが周りに聞くと子供たちは笑顔で頷く。

「兄さん、どうする?」

すると百鬼丸は足を外し、中を削り始めた。刀を中に仕込むようだ。こうして百鬼丸は子供たち提案・足にも刀を仕込むために足を改造し始めた。

〜夜〜

「兄貴〜〜!!」
「え!?」

どろろの声に沙世は起き上がり、どろろの下へ行く。

「どろろ!もしかして百鬼丸兄さん…」
「うん!多分行っちまった!」

百鬼丸はまた勝手に行ってしまったのだ。

「ん〜…どーしたんだ?」

タケ達が起きてきた。

「兄さんが鬼神退治に行っちゃったの!」
「おいらたち追いかける!」

そう言って沙世とどろろは走った。

「あ、そうだ!」
「むぐ!」

いきなり立ち止まった沙世の背中にどろろは当たる。

「なんで止まるんだよ!?」
「ごめん!とりあえず…」

沙世はどろろを背負った。

「え?何すんだよ」
「こっちの方が早いから!」

その三→←守子唄の巻・下



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作者名:AYAAYA | 作成日時:2019年2月24日 21時

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